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博報堂リサーチ&データ

メディア視聴の新常識、スクリーンとコンテンツ選択の心理を探る


スクリーン特性を理解した、ユーザーの気分に寄り添う広告戦略が重要に

 視聴環境の多様化と、それにともなうコンテンツ価値の変化は、広告のあり方にも大きな変革を迫っています。今後は、それぞれのスクリーンの特性を深く理解し、ユーザーがそのスクリーンで何を求めているのか、どのような気分でコンテンツに接しているのかを的確に捉えた上で、最適な広告体験を提供することが重要になります。

 たとえば、高い集中度で視聴されることが多い見逃し配信では、ユーザーの視聴体験を阻害しないような、自然な形でコンテンツに溶け込むような広告が求められるでしょう。一方で、リラックスを求めて視聴されることが多いタテ動画では、ユーザーの気分に寄り添った、エンターテインメント性の高い広告や、共感を呼ぶようなメッセージが効果的かもしれません。

 またこの定量調査では触れていませんが、生活者へのインタビューでは「昼と夜では見る気分が異なる」という声が多くあがりました。時間帯によって無料動画の獲得していた「有意義な時間」の有意義の意味も変わってくるということです。今後、無料動画にもテレビの編成のような時間帯による編成のようなものが生まれると、無料動画の評価はさらに変わるかもしれません。

 このようなことを考えると、スクリーンの特性、コンテンツの特性、時間帯など、様々な要素を考慮してユーザーの気分を捉えた、きめ細やかな広告戦略がこれからの鍵となるのではないでしょうか。

マーケティングへの示唆

  • ユーザーの視聴時の「集中度」と「気分」に基づいたターゲティングが重要
  • 広告のクリエイティブは視聴モードに合わせて、視聴体験を妨げないよう工夫を
  • スクリーンや時間帯に応じたきめ細やかな広告戦略が成功の鍵

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この記事の著者

野田 絵美(ノダ エミ)

株式会社博報堂 メディア環境研究所 上席研究員
2003年博報堂入社。マーケティングプラナーとして、食品やトイレタリー、自動車など消費財から耐久財まで幅広く、得意先企業のブランディング、商品開発、コミュニケーション戦略立案に携わる。2017年4月より現職。スクリーンから音声サービスまで多様な視点で生活者のメディア生活動向...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/07/28 11:40 https://markezine.jp/article/detail/48696

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