デジタルメディアの台頭により雑誌市場は縮小傾向にあると言われるが、2023年に創刊40周年を迎えたライフスタイル誌「LEE」は、雑誌・デジタルメディア・ECの三位一体戦略で新たな成長の道を切り開いている。今回はLEEブランドの戦略と、メイン読者であり仕事・家事・育児で忙しい「マルチタスク世代」のインサイトについて、LEEブランド統括/プリント版編集長 喜多氏にうかがった。
雑誌・デジタル・ECの三位一体で相乗効果を生む「LEE」
──はじめに、雑誌「LEE」がどのような雑誌であるかを教えてください。
雑誌「LEE」は2023年に40周年を迎え、発行部数は135,000部ほどのライフスタイル誌です。創刊当時から、おしゃれと暮らしが楽しくなる情報を発信し続けています。メインの読者層としては30~40代を想定していますが、LEEの世界観が好きで親子二代で愛読されているケースも見られます。
世界観を大切に守り続ける一方で、時代の変化に合わせた見直しも行っています。たとえば、以前は専業主婦の読者が多く、家族のためのコンテンツが中心でしたが、現在は仕事・家事・子育てと忙しいマルチタスク世代が増えているため、家族はもちろん、自分自身が健やかに心地よく暮らしていくための気づきとなるような世界観を大切にしています。
現在LEEでは紙の雑誌に加えて、デジタルメディア「LEE web」、EC「公式通販 LEEマルシェ」の三位一体戦略を展開しています。各タッチポイントにおける読者層に大きな違いはなく、LEEの世界観を中心に互いにつながっている状況です。
たとえば、デジタルメディアは雑誌の転載記事だけでなく、オリジナル記事も多数掲載しています。特に読者コミュニティ「LEE100人隊」のコラムは非常に人気があり、PV・UUの面でもLEEを支えています。コラムを読んだことがきっかけで雑誌を読み始めたという方もいます。また、「LEE100人隊」が取りあげた商品が「LEEマルシェ」で爆売れするなど、雑誌、デジタルメディア、ECそれぞれで良い相乗効果が生まれていると思います。
LEEを支える読者コミュニティ「LEE100人隊」
──お話をうかがっていると、「LEE100人隊」がLEEの大きな支えになっていると感じます。あらためて「LEE100人隊」とはどのようなコミュニティなのか教えてください。
LEE100人隊は18年目を迎える読者コミュニティで、毎年30〜40人近くの新メンバーを募集しています。任期は3年間ですが、人気がある方やブログの発信力が強い方は「TB(トップブロガー)」という形で最長10年間活動できます。10年間活動した方の卒業式では涙する感動的な場面もあるほど、皆さん熱い想いを持って参加されています。
大切にしているのは、あくまで読者発信ということです。LEE100人隊のメンバーには、記事のテーマやタイミングは基本的にお任せしています。各メンバーが自分が使って良かったものや買って良かったものを思い思いに紹介していますが、不思議なことにそれぞれの投稿はLEEのトーン&マナーに自然と統一されています。LEE100人隊は「LEE愛」の強い人たち、LEEの世界観が好きな人たちが集まっているからだと思います。ここに他のSNSとの違いがあるのではないでしょうか。
また、LEE100人隊の声を取り入れたコラボ商品も非常に人気です。
──「LEE100人隊」は、読者と編集部の架け橋のような存在なのですね。だからこそ多くの読者の支持を得られるのだと感じます。
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和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)
IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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