SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Autumn

マーケティング最新事例 2025(AD)

年間40億をかけて未開の市場を拓く!AI不動産投資「RENOSY」が挑む、市場創造型のブランド戦略

 レガシー産業の変革で急成長を遂げる、株式会社GA technologies。その中でも不動産投資のサービス「RENOSY(リノシー)」は、6年連続で不動産投資売上No.1を記録している。次なる成長に向けて年間40億円をかけて、ブランド戦略を加速させる同社。本記事では同社マーケティング本部部長の片瀬大氏、ブランドチームマネージャーの早田沙織氏、CCOの篠原誠氏の3名に、新たな市場を創るブランディング戦略と具体的施策、その実現を可能にするマーケティング組織の魅力を聞いた。

売上は前年比30%増!AI不動産投資「RENOSY」

──まず、GA technologiesおよび「RENOSY」の事業について教えてください。

片瀬:GA technologiesは「テクノロジー×イノベーション」を掲げ、不動産をはじめ、様々な産業のビジネス変革に取り組む企業です。その中核にあるのが、投資用不動産売上実績が6年連続No.1(※)のAI不動産投資「RENOSY」。AIを活用して誰でも安心・簡単・最適に不動産投資が始められるサービスです。

(※)東京商工リサーチによる投資用不動産の売上実績(2025年3月調べ)

画像を説明するテキストなくても可
株式会社GA technologies RENOSY事業 Marketing本部部長 片瀬大氏
2015年にDeNAに入社、モバイルゲーム、ECサイト、ライブ配信など幅広い領域を担当するマーケティングアナリストとして、データ分析を通じた成長戦略に寄与。その後、MIXIにて新規事業のマーケティング責任者に就任、戦略立案から実行まで一貫して統括。2024年11月にGA technologiesに入社

片瀬:2024年度のRENOSYの売上は1,840億円、総利益は260億円、前年比30%増の結果となりました。GA technologiesの大きな柱となる、急成長中の事業です。

──成長の秘訣は何でしょうか。

片瀬:RENOSYは既存の市場でシェアの奪い合いをするのではなく、新たな選択肢として潜在層を顧客化する、市場創造型のアプローチが特長です。従来、不動産投資は「プロがやるもの」と思われがちな分野でした。

 しかしRENOSYは、テクノロジーの力でお客様のニーズに合った不動産や手続き・管理、情報を提供することで、初心者でも安心して不動産投資を始めやすくしています。また、デジタルで完結したタッチポイントによって、潜在層の心を動かし、参入者を増やしています

6人で30億円を動かす内製体制

──急成長を支えるマーケティング部門の体制について教えてください。

片瀬:当社のマーケティング部門は全体で30名規模、デジタルマーケティングチーム、オウンドチーム、CRMチーム、ブランドチーム、リサーチチームがあります。直近では全体で約40億円をかけており、このうちデジタルマーケティングチームは6名で年間30億円の広告を動かしています。

 不動産投資は、お客様がご納得されるまでじっくり検討いただくことが前提です。そのため、成約に至るまでのカスタマージャーニーは長くなります。だからこそ、部門横断で綿密に連携し成果をウォッチできるよう、広告周りは代理店をほぼ挟まず、AIを使いながら内製で実施していることも特徴です。

──30億円という金額を少人数で動かされているとは驚きです。マーケティングに対する御社のスタンスもお聞かせください。

片瀬:投資した分の利益を回収することは大前提です。ただ、デジタル広告を中心とした短期的な成果追求だけでは限界があります。そこで、次のフェーズに移行するために、今まさにお客様と長期的な関係を築くための「ブランド設計」に力を入れているところです。

 そのためには、ブランディングやファンマーケティングなどを含む、中長期のマーケティング戦略を立てられる人材が必須です。消費財メーカーで長年ブランドマネジメントを担ってきた早田は、まさに適任だったと言えるでしょう。

前職は消費財メーカー、なぜ不動産市場へ?

──早田さんは、RENOSYのブランド戦略立案を担われているとのこと。なぜGA technologiesへ入社されたのでしょうか?

早田:私はこれまで、消費財の日系メーカーや外資メーカーで、ブランドマネージャーとしてキャリアを積んできました。

画像を説明するテキストなくても可
株式会社GA technologies RENOSY事業  Brand team Manager 早田沙織氏
新卒で株式会社ユニ・チャームに就職し、女性用品ブランドを中心に担当。その後、外資メーカーのマース・ジャパン・リミテッドに転職。2023年8月にGA technologiesに入社

早田:日本における消費財の市場は既に成熟しているため、マーケティング戦略は常に、「競合からシェアを奪えるか」の戦いとなります。新たなステップとして、「市場を創る・成長させる」フェーズのマーケティングも経験してみたいと思っていたところ、RENOSYに出会いました。

 不動産投資のように拡大余地のある市場は、日本にあまり残っていないのではないでしょうか。加えて、RENOSYは個人向けのBtoCであるため、大きくグロースしていくためにはブランディングが重要。自分の経験も活かせる場所だと感じ、入社を決めました。

──実際に入社されてみて、率直にいかがでしょう。

早田:想像以上の体験をさせてもらっています。誰もが日常的に使う消費財とは異なり、不動産投資はよく知らないけど難しそうなど、なんとなくネガティブなイメージを持っていたり、「自分とは無関係なもの」と捉えている人も多くいたりするため、ブランディングの難易度は高いです。

 だからこそ、豊富なバジェットで効果検証をしながら様々なトライができる環境はありがたく、非常にやりがいを感じていますね。

ブランド戦略の出発点は「ミッション」の言語化

──CCO(Chief Creative Officer)の篠原さんは、RENOSYのポテンシャルをどのように捉えていますか。

篠原:RENOSYのポテンシャルは、不動産投資のポテンシャルとニアリーイコールだと考えています。

画像を説明するテキストなくても可
RENOSY事業 CCO 篠原誠氏
1995年に、株式会社電通入社。コピーライター・CMプランナー・クリエイティブディレクターを経て、2018年に篠原誠事務所を設立。KDDI株式会社 au「三太郎」シリーズをはじめ、トヨタイムズ、株式会社トライグループ「教えてトライさん」シリーズなどを手掛けた。2024年12月から、CCOとしてRENOSYに参画

篠原:世の中の不動産投資に対するネガティブなイメージと市場のポテンシャルに大きなギャップがあることは、課題でありチャンス。世の中の認識を変え、未開の地を開拓していくような、市場創造型のブランドマーケティングが必要になってきます

早田:誰もやっていない領域に飛び込むわけですから、パイを取り合う競合はいないですし、必ずしも一般的なノウハウが通用するわけではありません。「教科書」はありませんが、日々手探りで挑戦しています。

──どのようにブランド戦略を立てられているのでしょうか。

早田:第一歩として、ブランドの定義を言語化することから始めました。元々、ビジョンやサービスコンセプトはあり、社内にも浸透していたのです。しかし「何のために存在する組織なのか(=ミッション)」が明確ではありませんでした。

 そこで、篠原さんと議論を重ね、「ほんとうの安心を増やす。」というミッションを定義しました。まだ社内浸透を目指している段階ですが、共通言語を定めたことで社内全体が一枚岩になったと実感しています。

画像を説明するテキストなくても可
言語化を重ねている際にまとめていた、RENOSYのミッション、ビジョン、コンセプトの図
※クリックすると拡大します

篠原: ミッションは私たちが目指すべき、立ち返るべき旗印となります。「自分は何のためにこの仕事をしているのか」がわかると、メンバーのモチベーションが高まりますし、間違った方向に進みそうな時も、踏みとどまれるようになります。

 そして、サービスにより磨きがかかり、世の中へ伝播して共感を生み、RENOSYを利用する人が増えていく。今は、そういった長期的なブランディングの出発点に立ったところです。

デジタル広告の次へ。マスも巻き込む全方位マーケへの挑戦

──現在、どんな施策に取り組んでいますか?

早田:今期は新しいトライとして、従来のデジタル広告のみならず、タクシー広告、Xのキャンペーン、リアルイベント、オーナーインタビュー事例など、様々なタッチポイントで認知や好感を高めていく施策を実施しています。また、来期はマス広告も含めたフルファネルでのマーケティングが展開できるよう、新たな施策を広げていく予定です。

画像を説明するテキストなくても可

──ブランディングは短期的な成果が見えにくいものだと思いますが、どのように取り組みを評価していますか。

早田:認知や好意・意向のような指標はすぐに確認するのが難しいですが、媒体別のBLSや検索量・問い合わせ数など、中間指標を設定し、できるだけタイムリーに数値を取って、進捗確認と柔軟なチューニングができるようにしています。

──今後の展望を教えてください。

片瀬:マーケティング本部としては、ブランディングをさらに加速させていきます。また、マス、デジタル、リアル体験などから成約に至るまでフルファネルで一貫した顧客体験を提供し、成果につなげる体制を作ることも目標です。そのための予算も増やし、採用も強化します。

採用強化中!短期と中長期の両輪を回す経験を

──新たな挑戦には、チームの力が不可欠ですね。早田さん以外にも、どのような方がいらっしゃるのでしょうか。

片瀬:当社には、IT業、広告業、早田のようなFMCG業界のブランドマネージャーまで、様々な業界から人が集まってきています。また、篠原さんのような方からフィードバックを得られる機会も貴重だと思います。

 ダイナミックにマーケティングに投資し、企画から運用まで裁量を持って進められる。しかも、担当領域の幅が広く、経営層とは日々議論するほど距離感が近いので、意思決定のスピードも早い。短期間でとても濃い経験が積める会社ではないでしょうか。

──客観的に見て、GA technologiesはどんなマーケターに向いている会社だと思いますか?

篠原:自分の成長が停滞し「踊り場」にいると感じる方にこそ、向いていると思います。内製なのでラーニング量が多いですし、新卒5年目の子のディレクション力には私も驚かされたほどです。

 そもそも、これだけの予算規模で、反響広告とブランディング、短期と中長期の両輪を回す経験をできる会社は、ほとんどないでしょう。

早田:そんな毎日にワクワクを感じる、チャレンジ精神旺盛なマーケターの方、ぜひ私たちと一緒に不動産投資という未開の地を開拓していきましょう。

未開の市場開拓に挑む。マーケター募集!

2025年10月1日(水)に中途採用イベント「Marketer Meet Up」を開催します! 私たちが所属するマーケティング本部の具体的な仕事内容など、同部門の魅力について現場メンバーがご紹介します(美味しいフードやドリンクもご用意しています) 。ぜひお気軽にご参加ください!!

▼詳細はこちら▼
https://ga-tech1001.peatix.com

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
この記事の著者

安光 あずみ(ヤスミツ アズミ)

Web広告代理店で7年間、営業や広告ディレクターを経験し、タイアップ広告の企画やLP・バナー制作等に携わる。2024年に独立し、フリーライターへ転身。企業へのインタビュー記事から、体験レポート、SEO記事まで幅広く執筆。「ぼっちのazumiさん」名義でもnoteなどで発信中。ひとり旅が趣味。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:株式会社GA technologies

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2025/09/08 11:00 https://markezine.jp/article/detail/49537