売上は前年比30%増!AI不動産投資「RENOSY」
──まず、GA technologiesおよび「RENOSY」の事業について教えてください。
片瀬:GA technologiesは「テクノロジー×イノベーション」を掲げ、不動産をはじめ、様々な産業のビジネス変革に取り組む企業です。その中核にあるのが、投資用不動産売上実績が6年連続No.1(※)のAI不動産投資「RENOSY」。AIを活用して誰でも安心・簡単・最適に不動産投資が始められるサービスです。
(※)東京商工リサーチによる投資用不動産の売上実績(2025年3月調べ)

2015年にDeNAに入社、モバイルゲーム、ECサイト、ライブ配信など幅広い領域を担当するマーケティングアナリストとして、データ分析を通じた成長戦略に寄与。その後、MIXIにて新規事業のマーケティング責任者に就任、戦略立案から実行まで一貫して統括。2024年11月にGA technologiesに入社
片瀬:2024年度のRENOSYの売上は1,840億円、総利益は260億円、前年比30%増の結果となりました。GA technologiesの大きな柱となる、急成長中の事業です。
──成長の秘訣は何でしょうか。
片瀬:RENOSYは既存の市場でシェアの奪い合いをするのではなく、新たな選択肢として潜在層を顧客化する、市場創造型のアプローチが特長です。従来、不動産投資は「プロがやるもの」と思われがちな分野でした。
しかしRENOSYは、テクノロジーの力でお客様のニーズに合った不動産や手続き・管理、情報を提供することで、初心者でも安心して不動産投資を始めやすくしています。また、デジタルで完結したタッチポイントによって、潜在層の心を動かし、参入者を増やしています。
6人で30億円を動かす内製体制
──急成長を支えるマーケティング部門の体制について教えてください。
片瀬:当社のマーケティング部門は全体で30名規模、デジタルマーケティングチーム、オウンドチーム、CRMチーム、ブランドチーム、リサーチチームがあります。直近では全体で約40億円をかけており、このうちデジタルマーケティングチームは6名で年間30億円の広告を動かしています。
不動産投資は、お客様がご納得されるまでじっくり検討いただくことが前提です。そのため、成約に至るまでのカスタマージャーニーは長くなります。だからこそ、部門横断で綿密に連携し成果をウォッチできるよう、広告周りは代理店をほぼ挟まず、AIを使いながら内製で実施していることも特徴です。
──30億円という金額を少人数で動かされているとは驚きです。マーケティングに対する御社のスタンスもお聞かせください。
片瀬:投資した分の利益を回収することは大前提です。ただ、デジタル広告を中心とした短期的な成果追求だけでは限界があります。そこで、次のフェーズに移行するために、今まさにお客様と長期的な関係を築くための「ブランド設計」に力を入れているところです。
そのためには、ブランディングやファンマーケティングなどを含む、中長期のマーケティング戦略を立てられる人材が必須です。消費財メーカーで長年ブランドマネジメントを担ってきた早田は、まさに適任だったと言えるでしょう。