前職は消費財メーカー、なぜ不動産市場へ?
──早田さんは、RENOSYのブランド戦略立案を担われているとのこと。なぜGA technologiesへ入社されたのでしょうか?
早田:私はこれまで、消費財の日系メーカーや外資メーカーで、ブランドマネージャーとしてキャリアを積んできました。

新卒で株式会社ユニ・チャームに就職し、女性用品ブランドを中心に担当。その後、外資メーカーのマース・ジャパン・リミテッドに転職。2023年8月にGA technologiesに入社
早田:日本における消費財の市場は既に成熟しているため、マーケティング戦略は常に、「競合からシェアを奪えるか」の戦いとなります。新たなステップとして、「市場を創る・成長させる」フェーズのマーケティングも経験してみたいと思っていたところ、RENOSYに出会いました。
不動産投資のように拡大余地のある市場は、日本にあまり残っていないのではないでしょうか。加えて、RENOSYは個人向けのBtoCであるため、大きくグロースしていくためにはブランディングが重要。自分の経験も活かせる場所だと感じ、入社を決めました。
──実際に入社されてみて、率直にいかがでしょう。
早田:想像以上の体験をさせてもらっています。誰もが日常的に使う消費財とは異なり、不動産投資はよく知らないけど難しそうなど、なんとなくネガティブなイメージを持っていたり、「自分とは無関係なもの」と捉えている人も多くいたりするため、ブランディングの難易度は高いです。
だからこそ、豊富なバジェットで効果検証をしながら様々なトライができる環境はありがたく、非常にやりがいを感じていますね。
ブランド戦略の出発点は「ミッション」の言語化
──CCO(Chief Creative Officer)の篠原さんは、RENOSYのポテンシャルをどのように捉えていますか。
篠原:RENOSYのポテンシャルは、不動産投資のポテンシャルとニアリーイコールだと考えています。

1995年に、株式会社電通入社。コピーライター・CMプランナー・クリエイティブディレクターを経て、2018年に篠原誠事務所を設立。KDDI株式会社 au「三太郎」シリーズをはじめ、トヨタイムズ、株式会社トライグループ「教えてトライさん」シリーズなどを手掛けた。2024年12月から、CCOとしてRENOSYに参画
篠原:世の中の不動産投資に対するネガティブなイメージと市場のポテンシャルに大きなギャップがあることは、課題でありチャンス。世の中の認識を変え、未開の地を開拓していくような、市場創造型のブランドマーケティングが必要になってきます。
早田:誰もやっていない領域に飛び込むわけですから、パイを取り合う競合はいないですし、必ずしも一般的なノウハウが通用するわけではありません。「教科書」はありませんが、日々手探りで挑戦しています。
──どのようにブランド戦略を立てられているのでしょうか。
早田:第一歩として、ブランドの定義を言語化することから始めました。元々、ビジョンやサービスコンセプトはあり、社内にも浸透していたのです。しかし「何のために存在する組織なのか(=ミッション)」が明確ではありませんでした。
そこで、篠原さんと議論を重ね、「ほんとうの安心を増やす。」というミッションを定義しました。まだ社内浸透を目指している段階ですが、共通言語を定めたことで社内全体が一枚岩になったと実感しています。

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篠原: ミッションは私たちが目指すべき、立ち返るべき旗印となります。「自分は何のためにこの仕事をしているのか」がわかると、メンバーのモチベーションが高まりますし、間違った方向に進みそうな時も、踏みとどまれるようになります。
そして、サービスにより磨きがかかり、世の中へ伝播して共感を生み、RENOSYを利用する人が増えていく。今は、そういった長期的なブランディングの出発点に立ったところです。