トレンド消費では「SHEIN」や「TEMU」も活用
一方で、すべてにお金をかけるわけではなく、中国発の「SHEIN」や「TEMU」といった低価格帯のECサイトを活用する動きも見られます。「SHEIN」は主にファッション(アパレル、アクセサリー、靴など)に特化したショッピングサイトで、「TEMU」は、ファッションだけでなく、家電、日用品、キッチン用品、ペット用品、ホビー用品など、幅広いジャンルの商品を扱っています。
どちらも圧倒的な低価格が特徴で、こうしたECサイトを活用しながら、流行り廃りの激しい商品や、使う範囲や効果が限定的なもの、すぐに使い古してしまうものに関しては、手頃に購入するという動きが見られます。
このように”長期視点“と”短期視点“を上手に切り分けてお金を使うことが、令和の女の子たちの新しい当たり前になっているのです。

不安な時代だけど、今もしっかり楽しみたい!
これらのトレンドから、将来に対する漠然とした不安を抱えながらも「今」をしっかり楽しみたいというインサイトがあると言えます。終身雇用や年功序列が崩れ、将来の安定が保証されない時代に育った女の子たちは、「賢く生きたい」「損をしたくない」という感覚を強く持っています。そのため、NISAや新NISAなどを活用した投資への関心が高まり、「お金を増やす力」を早いうちから身につけたいという意識が広がっているのでしょう。
前述の「SHEIN」や「TEMU」の活用に関しても、質と価格のバランスを取りながら、買い物やトレンドを“賢く楽しむ”姿が浮かび上がってきます。「お金をかけるべきもの」と「抑えてよいもの」を明確に線引きし、自分の価値観で選択しているのです。
彼女たちが求めているのは、単なる節約や効率ではありません。不確実な時代だからこそ「無理はせずに、自分の納得のいく選択をしたい」「将来の不安に備えつつ、自分らしさもちゃんと表現したい」という両立を目指しています。