「すぐに結果を出そう」としない、プロジェクトのステップ化が鍵
――今回の取り組みにおいて、ディップ側で準備したことや意識したポイントは何でしょうか。
播田:検証の全体と個別の設計がポイントです。最終的に認知広告の何を可視化したいのかを考え、段階的に実現する方法を検討しました。テレビやスマートフォン、タブレット、PCなどすべてのデバイスを横並びで一度に検証するのは難しいので、第1ステップでは何を検証するのか、第2ステップでは何を明らかにするのかといったように、段階的に計画を立てました。
認知や想起、利用意向といった認知施策のKPIへの影響をどれだけ明らかにできるかを議論し、最終的に地上波CMとCTVの効果を比較するための指標を決めました。
――KPIを決める際に議論したポイントを教えてください。
播田:KPIを決める際に議論したポイントは、デジタル広告の運用指標に加え、「認知」「想起」「利用意向」なども含めたことです。将来的にはすべてのデジタル広告も含めて比較する予定ですので、まず、デジタル広告の運用指標がKPIの候補に挙がりました。また、テレビとデジタルを横並びで評価しやすい指標として「認知」「想起」「利用意向」も含めて議論しました。
本川:今回の取り組みにおける最大のポイントは、ディップさんが一度の効果検証で解を求めず、ステップを踏んで戦略的に実施していったことです。こうした効果検証プロジェクトでは、ともすると「すぐに結果を出そう」と勇み足になりがちですが、できるところから効果検証を重ねていくほうがより深いインサイトを得られますし、成果も大きくなります。その点でも、今回の取り組みは非常に良い事例となりました。
クリエイティブ改善とプランニング改善にステップを進める
――最後に、結果を踏まえ、ディップの今後の取り組みや、REVISIOに期待していることについてお聞かせください。
播田:REVISIOとの取り組みですと、次のステップではクリエイティブ改善を考えています。注視データを活用し、どの要素がよく見られているのかを明らかにしてクリエイティブを改善していきます。またメディアや広告との接触タイミングなど視聴態度の変化に合わせて、メディアプランも常にアップデートしていこうと考えています。
――REVISIOはどのようにサポートしていくのでしょうか?
本川:まずは今回の取り組みの効果を振り返り、次のアクションを検証したいと思います。その後は、統合プロダクト「REVISIO One」でメディアプランとクリエイティブの改善を両軸で支援し、実行フェーズへの落とし込みをお手伝いできればと考えています。

広告主は明確な目的設定を
――今回のような可視化に興味を持つ企業も多いと思います。事業会社が準備しておくべきことやスムーズに進めるためのポイントがあれば教えてください。
播田:何を明らかにしたいのかを明確にし、すべてを一度に検証しようと欲張らないことが重要です。検証のステップを分け、比較対象を明確にしてから検証に進むことが大切です。私たちの部署では目的を明確にし、確認を重ねながらプロジェクトを進める文化が根付いています。それが今回の計画策定に役立ったと考えています。
本川:地上波とデジタルを横比較できないという課題を持つ企業は多いと思います。その中で、地上波とCTVを横比較し、KPIを共通指標で評価して実運用まで落とし込むサービスを提供できるのがREVISIOの強みです。まずは「どうしたらいいのかわからない」という形でもいいので、カジュアルにご相談いただければと思います。
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