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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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EC売上10倍のパルと、7,000人の個を解き放つ資生堂。AIQと語る「売れるSNS接客」の体制作り

異業種連携で1人のお客様を幸せに

──パルのスタッフインフルエンサーと資生堂ジャパンのオムニPBPがコラボレーションして、「夏祭り」や「秋のお出かけ」といったシーンに合わせた、メイクとファッションのトータルコーディネートを提案する投稿を行っているそうですね。取り組みの狙いについてお伺いできますか。

今井(AIQ):両社から似たアイデアが出たため、我々でマッチングさせていただきました。実は、両社のフォロワーのデータを見ると、属性や趣味嗜好が似ているお客様は同一人物である可能性が高いことがわかりました。

 たとえば、パーソナルカラーがイエベで体型も近い、パルのスタッフとPBPがコラボすれば、ファッションとメイクのトータル提案が可能になります。こうしたマッチングは、お客様にとって「自分に合った提案」として価値を感じていただきやすく、お客様を同時に幸せにするような取り組みができると考えたのです。

画像を説明するテキストなくても可
2社がコラボレーションしてスタイリングを提案。現在は、テスト投稿を実施している段階

笹間(資生堂):トライ段階ですが、フォロワーの方々にとって有益な「出会い」が潜んでいるはずです。継続的に投稿を行うことで、お客様に「この人をフォローしていて良かった」と思っていただける、意味があるものに進化させていきたいですね。

堀田(パル):同感です。企業同士がコラボをしても、ユーザーにとっては「その投稿が自分にとって価値があるのか」がすべてです。その価値の出し方は、データを見て工夫を凝らしていきたいところです。

接客こそ究極のパーソナライズ。AIが拓く「おもてなし」の未来

──最後に、AIと「個の力」の未来について展望をお聞かせください。

堀田(パル):いわば、「接客」こそが究極の「パーソナライゼーション」だと考えています。対面でも画面越しでも、お客様のことを本質的に考え、想像力とアイデアが問われる時代。データやAI、テクノロジーの活用は必須で、最大限活用したほうがいいです。

 しかし最終的には「人」が主体です。データはもちろん商品開発のヒントになりますが、本当にいいものを生み出すのは、まだ人の力のほうが強いと思います。

 私はSNSの活用が接客スタッフの地位向上につながると考えています。日本の接客サービスは非常に質が高いですが、働く人の給与や待遇に十分結びついていません。この眠っている価値をデジタルの力で解放すれば、お客様、我々、スタッフにとって大きなチャンスになると思います。

笹間(資生堂):おっしゃる通りです。我々も、オムニPBPの方々が頑張るほど給料に反映できる報酬体系を一部導入しています。

 資生堂が今後、戦略的にリソースを割いて推進したいのは、まずメーカーとして絶対に重要な「製品・サービス」の開発です。そしてAIでの拡張を目指すのは店頭PBPの力を活用してレバレッジすること。これらが大きな差別化ポイントになると考えています。

 プレステージブランドのマーケティング責任者の言葉ですが、接客で大事にしているのが「最後、接客する人がお客様に魔法をかける」ことだそうです。魔法のような接客体験を磨き上げるための支援を、AIには期待しています。

今井(AIQ):AIはあくまで手段です。個人の活躍をアクセラレートし、ビジネスをドライブする仕組みを一緒に作れると嬉しいですね。

 お二人の話を伺い、スタッフの皆様のSNS投稿はデジタル上の「店舗」における「接客」そのものだと改めて確信しました。スタッフの皆様が持つ「おもてなし」の心や個性を、AIとデータで拡張し、企業の売上という成果に変えていく。そのためのインフラとして、今後も支援を続けていきます。

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この記事の著者

那波 りよ(ナナミ リヨ)

フリーライター。塾講師・実務翻訳家・広告代理店勤務を経てフリーランスに。 取材・インタビュー記事を中心に関西で活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:AIQ株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2025/12/08 10:00 https://markezine.jp/article/detail/50133

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