SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2026 Spring

MarkeZine Day 2025 Retail(AD)

なぜこの商品が選ばれたのか?ブランド認知の3割をAIが作る時代に“選ばれ続ける”ためのインサイト戦略

【事例:食品メーカーA】インサイト発掘で新規顧客層を獲得

 セッションでは、Meltwaterが支援した事例として、健康飲料Aを展開する大手総合食品メーカーAがSNSデータを活用してインサイトを発掘し、新たな顧客層を獲得した取り組みが紹介された。

【課題】ブランド認知は非常に高いものの、購買層の固定化により売上が伸び悩んでいた。特に若年層へのリーチができていないことが主要な課題であった。社内では、健康志向の消費者以外に訴求すべきターゲット層について議論されていた。

 Meltwaterの協力のもと、SNSデータの分析から「健康飲料A × 美容」「美白効果」といった投稿が増加している傾向が明らかになった。美容系インフルエンサーによるハッシュタグ付き投稿など、健康飲料の枠を超えて"美容目的での摂取"という新たな文脈で語られ始めている兆しをつかんだのだ。

 食品メーカーAは発見したインサイトを、広告運用へ適用。従来の健康関心層から美容関心層を中心とした配信セグメントを新たに設定し、美容関連のメッセージを押し出した広告クリエイティブを展開した。また、UGCの創出においてインフルエンサーを起用したキャンペーンを実施し、20代から30代の若年層へのリーチを拡大に成功した。

顧客ニーズの変化を捉える“SNS分析フレームワーク”の構築

 Meltwaterが支援に入る以前、先ほどの事例の食品メーカーAのSNS担当者は、日々SNSで自社商品がどのように語られているかをチェックしているものの、膨大なデータの中から傾向の変化やニーズを掴みきれないという課題を抱えていた。「分析環境が未整備で、参照データも一部のSNSに限られており、他チャネルの重要なインサイトを見逃していた。またインプレッションやリーチといった数値の意味の良し悪しが判断できず、情報に溺れてしまっている状況だった」と髙橋氏は当時を振り返る。

 このような状況を解決する肝になったのが、「“顧客起点でのマーケティング”の実践」と髙橋氏は示す。Meltwaterが構築した「SNS分析フレームワーク」に沿って進めることで、顧客ニーズの変化を捉え、そこで見つけたインサイトを具体的な施策に展開することができるようになった。

SNS分析フレームワーク

第1段階:集める(データ基盤整備)

従来はXのみ・サンプルデータで分析を行っていたが、Instagram、YouTubeなど他チャネルの貴重なインサイトを見逃す恐れがあった。そこで、SNSチャネルを横断し、対象ブランドを全ブランドに拡大することで、情報収集の網羅性を向上させた。

第2段階:揃える(共通言語の構築)

データの意味付けが不明確であったため、指標の統一化を実施(例:いいね=共感、QP=意見付き拡散)。各指標の定義を明確化することで、ブランド担当者やマーケティング担当者が共通言語として活用できるように。

第3段階:解く(データの読み解き)

データの読み解きにはスキルや時間が必要であるという課題に対し、統一フォーマットで分析精度を向上させるようにしたほか、AI分析で即座にインサイトやトレンドを抽出できるようにした。

第4段階:繋げる

分析結果を具体的なアクションに繋げられるようにするべく、各ブランド担当者へのインサイトレポートのリアルタイム共有や、施策への反映と改善サイクルの高速化を可能にした。

次のページ
【事例:食品メーカーB】SNSデータを基にしたリブランディング

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
関連リンク
MarkeZine Day 2025 Retail連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:Meltwater Japan株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2025/12/11 12:00 https://markezine.jp/article/detail/50173

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング