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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2026 Spring

BEST OF MARKETING AWARD 2026

EC売上420%増!カミソリ×恋リアでZ世代男子の認識を変える、シック・ジャパンの「リアル」な戦略

 若年層にとって、シェービングは「肌を傷つけるもの」「自分より上の世代の習慣」といったネガティブ、あるいは無関心な対象になりがちだ。そこでシック・ジャパンは次世代向けブランド「Schick FIRST TOKYO(シックファースト トーキョー)」において、ABEMAの人気恋愛リアリティーショー『今日、好きになりました。』とタッグを組んだブランデッドコンテンツを展開。単なる機能訴求に留まらず、Z世代特有の「清潔感」や「パートナーからの視線」というリアルな生活文脈に「肌へのやさしさ」を組み込むことで、認識を書き換え、購買へとつなげた。クライアント・エージェンシー・メディアの“三位一体”で挑んだ、共感型マーケティングの全貌に迫る。

Z世代の美的感覚に寄り添う“ユニセックス”な価値観

 本記事では、MarkeZine編集部が主催するマーケティングアワード「BEST OF MARKETING AWARD 2026」において、ブランディング部門にノミネートされたシック・ジャパン/ABEMA/kiCkの事例を紹介する。

 同取り組みのテーマは「“やさしく剃れるシェービングブランド”の確立と便益浸透」。2025年9月から開始されたこのプロジェクトは、若年層向けブランド「Schick FIRST TOKYO(シックファースト トーキョー)」が、単なる認知を超えて「自分たちのための商品」としての深い理解を浸透させるための挑戦である。

左:KARADA内科クリニック 伊藤れお氏、右:The Breakthrough Company GO 小田切萌氏
左:シック・ジャパン株式会社 マーケティング部 ブランドマネージャー 大網 栄太郎氏、中央:株式会社kiCk クリエイティブプロデューサー 丹沢 俊介氏、右:株式会社AbemaTV ビジネスディベロプメント本部 営業局 メディアプロデューサー 中江 亮太氏

 背景には、シェービング市場における長年の構造的課題があった。従来の主要ブランドは「深剃り」や「力強さ」を強調する無機質で武骨なデザインが主流で、若年層にとっては「自分より上の世代が使うもの」というイメージが強かった。加えて、韓流トレンドやマイルドな価値観を重視する今の若者にとって、従来のシェーバーは心理的な距離を感じさせる存在となっていたのだ

 プロジェクトチームが行った事前のインタビューで、非常に興味深いインサイトが明らかになった。若年男性は自分のヒゲを「まだ産毛程度」と認識して放置しがちである一方、周囲の友人やパートナーからは「それはヒゲである」と認識され、清潔感に欠ける印象として受け取られていた。また、シェーバーを購入に至る動機として「友人の家で見かけて、デザインがおしゃれだったから購入した」という声も多く、機能よりも「日常のインテリアや生活に馴染むか」という美的感覚がより重要視されていることがわかった。

 そこで、シェービングを「面倒な作業」から、自分をかっこよく整える「前向きなビューティグルーミング習慣」へと再定義。Z世代から圧倒的な支持を得るABEMAの恋愛リアリティーショー『今日、好きになりました。』(以下、『今日好き』)を舞台に、この新しい価値観を届ける戦略を立てた。

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「三位一体」の制作体制とリアリティで、Amazon売上420%を叩き出した統合体験

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2026/02/16 08:00 https://markezine.jp/article/detail/50306

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