Smart Sportsは50万ユーザーを突破、タッチポイントの拡大へ
「音楽は、音楽業界と協調し、出版も出版業界と協調していく。これがauのビジネスの進め方だ。気がつけばそばに。プロダクトアウトからマーケットインのアプローチに転換していっている。キャリア志向をどんどん変え、違う血を入れていきたい。そのために関連業界と一緒に物づくりをしていく。自分たちの殻を破って、いろいろな業界に耳を傾けていきたい」
前述のようにauでは、ユーザーへのタッチポイントの拡大を進めており、LISMOによるPCでのコンテンツ配信、au BOXを使ったテレビとの連携、ソニー、アディダス、ファッションブランド、吉本興業などさまざまな業界各社との協業が進められている。「その業界が次のステップへと変化しようとしているか」をパートナー選びの基準とし、時流感、潮流を大切にしながら押し付けにならない協力体制を目指している。
アディダスとの協力で生まれた「Smart Sports」は既に50万ユーザーを突破しており、ひとつのコンテンツプラットフォームになっている。利用者数は30代、40代の男性が多く、女性の利用も多い。携帯コンテンツは20代中心であることが多いが、このサービスのピークは30代であり、今後は美容や健康というテーマでのコンテンツも提供していくという。
アディダスとの取り組みにおいては、ショップでの露出やSmart Sports対応のジャケットといった商品展開など、お互いの足りない部分を補完しあいながら一緒にビジネスを育てている。
パーソナルゲートウェイからパーソナルエージェントに

最後に「『自分をコンテンツにしていく』というのがこれからのポイントになっていくのでは?」と竹之内氏は述べ、11月にスタートした食事や摂取カロリーなど健康管理サービス「Karada Manager」について言及した。既に2万人に近いユーザーが利用しているという。今後、Karada Managerを利用したユーザーがSmart Sportsを利用する正のスパイラルが生まれていくことを考えているという。
携帯電話のインターフェースを変更できる「ナカチェン」はプロパイダーと一緒になって開放していく。携帯の外装を丸ごと着せ替えできる「フルチェン」と組み合わせることで、「擬似的なMVNO(Mobile Virtual Network Operator)」を小数から展開することができ、コンテンツプロパイダ仕様の携帯をつくることができる。ブランドごとの世界観で携帯を作っていくことができ、ユーザーの多様なニーズに対応していくという。
「ユーザーの状態や環境、行動履歴に応じたエージェント化を推進していく。キャラクターが行動履歴に応じてレコメンドやサービスを提供する。そのような展開を年明けから始めていく」