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四家正紀のネオコミュニケーション遊談

「正力松太郎を知らないと、メディアもマーケティングも見えてこないんです」
チャット遊談で2008年を勝手に振り返る


脱・正力? 大衆の崩壊は進む

四家
で、そういう意味では、ブログの登場って脱・正力なんですかね。いや、ちょっと象徴的だなあと思ったのは、そうやって正力が構築した大衆の欲望喚起システムの一部であるプロ野球が、数年前からにっちもさっちもいかなくなって。
いし
ですね、サッカーに勝てないんですよね。
四家
恐ろしいことにサッカーも正力が仕掛けたんだけど、それは置いといて。当時、プロ野球経営者側とやりあった選手会会長が、またブロガーだったりするわけですよ。もちろん古田敦也です。これ、紅白という権威に対して、ケータイ一個でブログ更新することで、穴を開けてしまったしょこたんと、なんかダブるんですよね。
いし
なるほどねえ
四家
サッカーにしても、この前J2に降格しちゃいましたけど、正力がこしらえたチーム、当時の読売クラブ、いまの東京ベルディですけど、スポンサーがアメブロですw
いし
うへえ。そうだw
四家
脱・正力…大衆という概念が崩壊していく流れなのか。
いし
あるいは大衆が正力化しているのかw
四家
それかもしれない。
いし
正力は正しいかったんですよ。正力っていうぐらいでw
四家
あはは。だってみんな好きだもの。「グロチックとエロテスクとセセーション」が。
いし
問題は、これは官僚の腐敗とかもそうなんですが、理念というか、理想というか、いや欲望でもいいや。とにかくやりたいことがあって。
四家
根源みたいなものね
いし
そそ。衝動の根源ですね。それを実現するために、組織が必要になる訳ですよ。やりたいことの規模がでかいと特に。で、その衝動が抜けたときに組織だけ残るわけです。そりゃ腐敗します。
四家
すげえわかる。商家が三代目で身上つぶすみたいな。
いし
だから、ネットでいうと、組織とかシステムはもうテクノロジーにまかせてもいいじゃん、っていうと乱暴なんですけど。
四家
情報拡散システムは、もうネット主体で。
いし
そそ。つまりネットが進化することによる、大衆の正力化ですね。大衆は正力が作ったのに。これはこわいw
四家
Perfumeを押し上げたものが正力化した大衆だとしたら、例えば麻生というひとも…なんかいわゆる小泉ブームのときのポピュリズムとは違う流れで出てきてるんでしょうね。いまじゃすっかりピエロですけど。
いし
ただ正力のときと違うのは、やはり、もう成長期ではないということですね。
四家
はい。それは大きいですよね。
いし
もうひとつ「大衆はなにに依存して欲望を産むか」というところですよね。もともとは生活とか、地域なんかに依存していたわけですけど。今はもっと個人的なもの…趣味趣向であったり、あとは自分の嗜好かな「うまい」「まずい」とか。
四家
「言いたい」とか。
いし
ですね。
四家
そういえば、今年を象徴する商品やサービスをスルーしてますね。iPhoneとかGoogleストリートビューとか。其の3では、このあたりの話題について触れていきたいと思います。 もう少々お付き合いください!
其の3~「『ブル返し』ってこれからのコミュニケーションを読み解くキーかもね」 チャット対談で2008年を勝手に振り返る

其の1は以下から読み返せます!
其の1~「Perfumeってネットで情報発信しなくても、ネット上で大騒ぎでしたね。なぜでしょう?」 チャット対談で2008年を勝手に振り返る

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この記事の著者

四家 正紀(シケ マサノリ)

株式会社カレン次世代ビジネスリサーチ室長。インターネット広告の草創期からWebマーケティングに携わり、現在はカレンにて次世代販促コミュニケーションについての研究活動と、ブログマーケティング・ブロガーリレーションズ案件のプロデューサーとして活躍。寄稿、講演多数。 ブログ カレン次世代ビジネスリサーチ室ブログ

著書

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2008/12/26 12:38 https://markezine.jp/article/detail/6178

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