ディズニー・モバイルが生まれた背景
2007年11月12日にソフトバンクモバイルと携帯電話事業で包括的に協業し、携帯電話端末と独自サービスを提供する「ディズニー・モバイル」事業をスタートさせた、ウォルト・ディズニー・ジャパン(参考:「ディズニー・モバイル」、2008年開始──ソフトバンクと協業,ITmedia)。ディズニー・モバイル バイスプレジデントのミルスタイン氏はまずはじめに、ディズニー・モバイルが生まれたきっかけについて語った。
「ディズニーというと、みなさんディズニーランドなどをまず思い浮かべると思いますが、ビジネスの視点で見ると、映画、テーマパーク、メディア、ライセンスといった4つの部門から成り立っていいます。ディズニー・モバイルは、ディズニー・インタラクティブ・メディアグループの中で運営していまして、生まれた背景としては、クリエイティビィーのあるものにチャレンジするディズニーの社風がまずあります。また、新しい技術を取り入れたビジネスを戦略的に展開したいという想いもあり、ディズニー・モバイルがスタートしました」(参考:「ディズニー・モバイル」、3月1日スタート,ケータイWatch)。
日本では2000年からモバイルコンテンツビジネスを開始。既に88のサイトを展開し、約350万のユーザーが存在する、コンテンツプロバイダとしてもリーダー的存在だが「モバイルコンテンツ市場はキャリア市場に比べとても小さい」と指摘。“ディズニーブランド”を最大限に活用し、他キャリアではできないアプローチを考えている。
20代~30代の女性に狙い
ディズニー・モバイルのターゲットは20代~30代の女性。テーマパークのイメージから、子供向けの端末も考えられそうだが、ミルスタイン氏は「記者発表会の際にも、子供向け携帯をなぜださないのか? と散々質問されました。その理由は簡単で、ディズニーが携帯電話の中で提供できるサービスは、20~30代の女性がたくさん使っているというデータがでたからです」と語った。
この層のユーザーにとって携帯は生活の一部となっており、またディズニーが提供できるサービスは女性に一番多く利用されているという戦略的な理由からターゲット層を決めていたわけだ。「@disney.ne.jp」というディズニーオリジナルの携帯メールドメインも提供し、ディズニーオリジナルの絵文字やデコメール素材を提供することで「毎日の生活を楽しくする」という部分を強みにしている。