ニコニコ動画では、再生動画に対して、複数のユーザーが異なる時間軸でコメントをしながらもコミュニケーションの一体感を味わえる「非同期コミュニケーション」に加えて、ニコニコ動画にアクセスしているユーザーに向けて一斉に情報を発信する「ニコ割」やニコニコ生放送などの「同期コミュニケーション」を提供してきた。
今回オープンした「ニコニコ広場」ではこの非同期と同期のコミュニケーションが融合し、大人数のユーザーがネット上での共通体験を通してひとつになれるプラットホームとして機能する。
ニコニコ広場では、生放送やニコ割がない時間帯を含め24時間チャットを行うことができ、常に同期されたコミュニケーションを取ることができる。また、視聴プレイヤー左上のエリアを通じて、運営側からの情報や地震速報、生放送中の番組の情報などといった「今」の情報を提供が可能となる。
運営会社であるニワンゴによると、ニコニコ広場は、ネット上に“群衆”を再現するための方法「クラウドメッセージング」の考え方にもとづいて構築されたものだという。これまでネット上のサービスは個人での利用に特化した形に進化してきたが、これは人々の共通体験の場やコミュニケーションを減らす傾向に作用してきた。しかし、「クラウドメッセージング」は、この失われた共通体験をネット上で再現し、大人数にネットでの一体感を与えるものだという。
ニワンゴは、「個」に特化してきたネット上の進化とは違う方向に発想する「集団」での一体感の共有が、ニコニコ動画の進化の方向であると位置づけている。
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