オンライン上効果がない=失敗ではない
また、Webサイト上での資料請求をコンバージョンと設定したオンラインキャンペーンが、一見思ったほどの効果を上げられていなかったとしても、その後オフラインで実際に成約に至った数までみれば実は意外と効果的なキャンペーンだった、という例が見つかるかもしれない。もちろんその逆のケース、すなわちオンライン上では十分な成果数を挙げていたキャンペーンが、その後の経緯を追ってみると実は実際の成約にはあまり貢献していなかったということも十分起こり得る。これらのデータはCRMとWeb解析それぞれ単体を見ているだけでは得ることはできず、両方のデータを一元的に把握して初めて活用可能になるのである。
CRMとWeb解析ツールを連携させる機能・システム
実はこのようなデータ統合を実現させる環境は着々と整いつつある。例えばsalesforce.com社のCRM Salesforceは、オムニチュア社が用意したデータ連携機能(Omniture Genesis)を使うことで、SiteCatalystとのデータ連携を容易に行えるようになっている。またSalesforceはGoogleが提供する各種サービスとの連携環境の充実も進めており、Google Analytics、アドワーズ広告とのデータ連携が可能になっている。また連携環境があらかじめ用意されていないCRMやWeb解析ツールでも、他システムとの連携用インターフェース(API)を備えていればそれを用いて独自に連携を実現させることも可能だろう。
顧客動向を鳥瞰する一法として、CRMとWeb解析のデータ連携を考慮されてみてはいかがだろうか。
