今日引用されたプロンプトで明日引用されなくなる
森澤氏は、実際にScrunchの管理画面を用いたデモを披露した。最初の設定は、分析したいWebサイトのURLを入れるだけで完了する。

「弊社の公式サイトを入れると、自動的に競合製品・ブランドも登録されます。CMSを扱っている当社の場合、アドビさんやAquiaさんが自動的に認識され登録されます」(森澤氏)
プロンプトを登録しておくと、自社製品がAIにどう言及されているのか、競合と比較した評価などが分析・提示される。なお、プロンプトは独自に設定できる。
たとえば「複数言語・複数ブランドを一元管理できるエンタープライズCMSはどれか?」といった、自社名を直接含めないプロンプトを登録して測定を行うとしよう。すると、過去10日間のデータが一覧で表示され、Presence、Position、Sentiment、Citationのそれぞれの評価が「OK」または「課題あり」でわかりやすく視覚化される仕様だ。主要なLLM別の評価も表示される。
PresenceやCitationの割合は、ダッシュボードでグラフの形で確認できるため、データを見ながら資料を作る手間は不要となる。
森澤氏は「評価は毎日変化し、引用されていたプロンプトで突然引用されなくなることもある。一度測定して終わりではなく、日々の運用として回していきましょう」と、提言した。
既存サイトを崩さずAI専用の「もう1つの入口」を設ける
Scrunchのもう1つのコア機能である「AXP(Agent Experience Platform)」は、AIに公式情報を正しく読み取らせて引用率を高めるための役割を担う。AIは、構造化テキストやラベルなどを参照するため、情報を補足する必要があるのだ。
AEO対策を検討する際、多くの企業が「WebサイトやCMSを全面改修しなければならないのか」という懸念を抱くが、AXPを活用すればその心配はない。AXPはサイトを作り替えるのではなく、既存サイトの上にレイヤーを追加する仕組みで、AI向けの「もう1つの入り口」を追加するようなイメージだ。

自社運用サイトはもちろん、他社のCMSを活用したサイトでも、見た目は既存サイトと同一のままAI向けの情報のみを別レイヤーで渡す構成になっている。森澤氏は「今あるWebサイトに手を入れることなくAEO対策に取り組める点が特徴」と本機能の強みを強調した。
正しい情報をAIに届け、ブランドの信頼につなげる
冒頭で森澤氏が述べたスマートフォンブランドの例のように、企業のWebサイトにはユーザーが知りたい技術のバックグラウンドや製品の価値が確かに掲載されている。しかし、それがAIに正しく届いておらず引用されないために、顧客の信頼につながらないという機会損失が発生しているのが現状だ。
多くの企業は「情報としては発信しているが、AIに引用されていないだけ」と、森澤氏は課題を改めて指摘。「まずはScrunchのようなツールを使って現状を測り、見えてきた課題に対してAXP機能で正しい情報を渡せるように修正していく。こうしたサイクルが理想的だと思います」と語り、セッションを締めくくった。
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岡田 果子(オカダ カコ)
IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
提供:サイトコア株式会社
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