知識ゼロから6サイト運営のIT不動産企業へ
福岡県で不動産売買の仲介事業などを手がける「株式会社メガジャパン」。6坪のオフィスに社員6人という小さな企業ながらも、2007年の会社設立後わずか1年で黒字化に成功するなど、飛躍的な成長を続けている。メガジャパンがユニークなのは、不動産業界で一般的とされる電話営業や飛び込み営業を極力行わなくても、ビジネスが成り立っている点だと代表取締役 阿久津岳生氏は自社の特徴を語る。
「設立当初は従来のスタイルで営業活動を行っていましたが、効率が悪く、精神的にも辛いため、疑問を覚えていました。また、不動産の店舗は駅の近くにあるのが定番ですが、当社の場合は最寄り駅からも遠く、来客が望めません。新しい営業手法を確立しなければと思い、注目したのがWebサイトを使った方法でした」
阿久津氏は、社員1人ひとりが「新築一戸建て」や「中古マンション」「リフォーム」など、取り扱いジャンルごとにWebサイトを企画し、制作から運営まで行うスタイルを立案。ほとんど知識がない状態からのスタートだったが、今では新築一戸建ての物件情報を扱う『福岡の新築一戸建て.com』を主軸に、計6つのWebサイトを展開。加えて、各担当者は、業務に関連する記事やプライベートを綴ったブログも各自で更新している。
顧客獲得に最高のコストパフォーマンスを見せたアドワーズ
メガジャパンではこれまで、顧客獲得のためにさまざまな広告手法を実践してきたという。その中で、最もコストパフォーマンスが高かったのが、「Google アドワーズ」だった。
「例えば、新規物件案内時にチラシを配りますが、制作を含め1回毎のコストが高く、準備に時間もかかるため、失敗したときのリスクが大きくなります。実際、来場者数0 人ということが何度もありました。アドワーズの場合、単価が安いので試しやすく、効果がなければすぐに軌道修正が可能です。そのため、リスクを最小限に抑えることができるのが魅力ですね」
株式会社メガジャパンのWebサイト
いうまでもないが、広告宣伝には費用対効果が求められる。もちろん、最小のリスク=投資で、最大のリターン=売上を目指すことが重要なのだが、これも決して簡単ではなく、資金を投じてプロモーションを行ったのにリターンがなければ、事業として成立しない。とくにメガジャパンのように、多額の資金を投じてチラシを作ったにもかかわらず成果が得られないとなると、死活問題につながる。
ところがWebを活用したアドワーズの場合、安価で始められ、サイトへのアクセス等効果が得られないなら、キーワードの精査や広告クリエイティブを改善する等、手直しが容易だ。しかもすぐにできるので、ビジネスの基本であるPDCAに要する時間も短縮させられる。つまり、従来の広告手法に対して、費用対効果の検証と改善にかかる手間や資金をグッと縮小できるのだ。こと、中小規模の会社にとっては、非常にメリットのある手法ではないだろうか。
アドワーズを導入した結果、現在は、顧客からの問い合わせのうち9割がWebサイト経由になったメガジャパン。さらに、アドワーズが開拓営業の役割を担うため、目の前の顧客に集中して接客できるようになったという、思わぬメリットもあったようだ。