目標を設定するべき4つの項目
KGI(Key Goal Indicator 経営目標達成指標)
サイトの最終目的。主に売上。あるいはそれにダイレクトに連動する数値(申込数・資料請求数)など。これは必ず目標を設定しましょう。
サイトでの利益(オプション)
売上から集客コストやサイト改修費を引いたものです。ここでは商品の原価は除いて考えた方が分かりやすいでしょう(もちろん目標の数値を設定する時には原価等は考慮にれた上での、適正値を設定する必要があります)。
目標を達成するために想定以上のコストをかけていては意味がありません。分かりやすい指標として、サイトでの利益を設定してみるのはどうでしょうか? これを設定するという事は集客コストを設定する事にもなります。設定しにくい項目かとは思いますが、仮の数値を置くだけでもモチベーション向上に繋がりますので、ぜひ設定をしてみましょう。
サイト流入量、コンバージョン率、コンバージョンあたりの売上(からできれば2つ)
シンプルに考えると、サイト売上=サイト流入量×コンバージョン率×コンバージョンあたりの売上 という式になります。3つの構成要素の内、少なくとも1つに対して目標設定を行いましょう。サイトや会社によってどの項目を選ぶかは変わりますが、変化を自ら与えやすい項目を選びましょう。サイト内の改修がすぐにできる会社であれば「コンバージョン率」、集客を細かくやっている場合は「サイト流入量」、キャンペーンやプロモーションなどをメルマガ等で行いやすいのであれば「コンバージョンあたりの売上」の目標を設定しましょう。
この項目が1番設定しにくいと思います。過去にアクセス解析サービスを導入していたのであれば、それを元に数値を設定してみましょう。今回が初めての導入の場合は、とりあえずアクセス解析サービスを使ってみて1ヶ月ほどで可視化させてから目標を設定してみましょう。
以上が目標を設定するべき項目です。これら数値は売上にダイレクトに影響し、大きく変化があった場合にさらなる調査や説明が必要です。
売上を直接上げないサイトの場合でも、金額換算して仮でも良いので設定する事を推奨します。
目標設定をしない数値も見ておこう
PV・UU・滞在時間・会員数・離脱率・カートの遷移率・各コンテンツの閲覧状況・キャンペーンの効果といった物に対してなぜ目標を設定しないのか? それには理由があります。
まずは目標を設定しても対策が取りにくく、その数値が売上と連動しないからです。PVが半分になったら売上が半分なるわけでないし、検索がよく使われているという事がわかった所でサイトのUIを変えるという判断ができるのかと言うと難しいです。
キャンペーンの効果に関してはモニタリングレポートではなく、キャンペーンレポートを作って別で効果を見てストックする事をオススメします。モニタリングレポートのような時系列レポートとは相性が悪いです。もちろん、これらキャンペーンに関しては目標を設定するべきです。
また、目標は設定しないけど、見ておいた方がよい項目はいくつかあります。例えば「サイト全体のPV・訪問回数・UU」「流入の内訳(メールマガジン・SEO・SEM・キャンペーン)」「主要導線の遷移率」「流入主要キーワードと検索エンジン」「新規・リピート比率」「他社との比較」などになります。最後の項目に関しては連載の別の回で紹介いたします。
「モニタリングレポートで見る目標」を紹介いたしました。しかし、それ以外の目標は見なくても良いと言うことではありません。あくまでも「モニタリングレポート」での目標です。キャンペーン・サイト改善・リニューアルなどのサイト改善という観点からは、その内容にあわせた目標を設定する事が大切です。
こういった「サイト改善」観点での目標に関しては、数回後の記事でふれさせていただきます。
作り込まないことが大切!
まとめると「モニタリングレポートで見る目標は、サイトの売上に直接連動する項目のみ。文章での情報(背景・理由)も添えることが大切。」といった所でしょうか。
モニタリングレポートはあまり細かく作り込まないことが大切です。短期間で作ってしまい、課題発見と改善策の検討のために時間を割り当てましょう。
さて、今回はここまでになります。今回の内容を元に、次回は実際に私が作成したモニタリングレポートを紹介いたします。次回もお楽しみに。
