SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

本気で活用したい人へ!ゼロからわかるアクセス解析導入・運用完全ガイド

モニタリングレポートを実際に作ってみよう!
【リクルートのアクセス解析担当者が明かすノウハウ】


アウトプット例

 自分なりにモニタリングレポートを作成してみました。

 こちらの画像で分かりにくい場合は、データを用意しましたのでぜひダウンロードしてみてください。

 作成時のポイントや注意点は以下の通りです。

全体

 データ/グラフ/サマリーはそれぞれ別のシートで管理をする事。サマリーだけを見せれば良い場合もあれば、データも含め全て見せなければいけない場合もあります。全部1つにしてしまうと、印刷とかも面倒です。出来れば分けておきましょう。

データのシート

  • データに関しては、データを入力するセル・計算で出力されるセル・数値が固定のセル(目標値など)を分けるようにしておきましょう。他の人が作成する際の分かりやすさや、データの精度やソースを確認する時に便利です。また、アクセス解析以外のデータも使っている場合は、それを明記しておいたほうが良いでしょう。
  • 名称からその意味や計算式が分かりづらい場合は注釈をつけておくと良いでしょう。作っている人以外がでもその意味が分かることが大切です。
  • 見やすさの観点から、1つの表で全てを盛り込もうとしない方が良いです。簡単なサブタイトルをつけて表は分割していった方が良いでしょう。
  • セルの色分け、目標達成・未達成の文字の色変更なども見やすさの観点から推奨いたします。
  • データのシートには、作成者と更新日は最低限入れておきましょう。それ意外にも必要に応じてヘッダーをつけて情報や注釈を入れておくと良いかもしれません。

グラフのシート

  • 全てのデータをグラフにする必要はありません。トレンドを見たい物だけに絞り込んで、詳細を見たいときにはデータを見るという分け方をしましょう。
  • 通常は一つの変数だけをグラフにしても意味ありません。必ず比較対象となるデータをあわせてグラフにする事を推奨します。例えば「目標」であったり、PV数だけではなく、訪問回数・訪問者数もあわせて同じグラフに載せたりしましょう。
  • グラフはある程度色分けをしてあげましょう。また違うグラフで同じ指標を複数回使う場合は、色を統一しましょう。また該当月を囲っておくとわかりやすいと思います。
  • グラフは必要に応じて、定期的に内容を見直しましょう。作成してみて、実際に利用されない(参照されない)グラフに関しては、数ヶ月後に削除して、別のグラフを用意する事を検討しましょう。

サマリーのシート

  • グラフで作った全てのデータをサマリーで記載する必要はありません。KGIやKPIの数値、またその数値の過去との比較、そして未来の予測が最低限必要なデータになります。
  • 目標達成なのか未達成なのかは分かりやすくしておきましょう。偉い人がまず知りたいのはその部分です。
  • 文章での説明を入れておくことが大切です。私見等は特に入れず、データやグラフから読み取った達成や未達成の原因を書いておきましょう。

モニタリングの目的は「健康診断」

 参考になったでしょうか? サイトによって必要な項目やポイントは様々です。大切なのはモニタリングレポートの目的は「健康診断(現状把握・問題点の可視化)」という点を意識し、そのために必要な最低限の情報を最小の時間で作成することです。この視点でぜひ、皆さんもモニタリングレポートの作成や見直しを行ってみてはいかがでしょうか?

 今回の記事はここまでとなります。次回は少し脇道に逸れて、既にアクセス解析サービスを導入している所に、新たにアクセス解析サービスを導入した場合の注意点について特に「数値のズレをどう考えるか?」という観点からの内容になります。次回もお楽しみに。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
本気で活用したい人へ!ゼロからわかるアクセス解析導入・運用完全ガイド連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

小川 卓(オガワ タク)

ウェブアナリストとして、マイクロソフト、ウェブマネー、リクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパンで勤務。2015年にフリーランスとなり、UNCOVER TRUTHのCAO(Chief Analytics Officer)に就任。フリーランスでは、コンサルティング、勉強会、執筆などで活躍している。主な著書は『...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2009/10/27 11:03 https://markezine.jp/article/detail/8672

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング