求められる個人情報の量の多さにユーザーは不快感を感じている
Q2ではeコマースサイトにおいて、一度購入の決定をしたあとに実際の購入直前に購入を取りやめるのはどういった時になるかを尋ねた。回答者個々の自由回答を傾向ごとにまとめた結果、下のグラフのようになった。
「送料、手数料などの諸経費が高かった」といった内容の回答が18.9%、「個人情報の記入が多すぎた」といった内容の回答が16.1%、「サイトの作りが悪かった」といった内容の回答が13.6%、以下「信用のない運営会社で不安になった」「個人的な理由」が続いている。
「送料、手数料などの諸経費が高かった」は、「最後に出てきた合計値で送料が思ったより高かった」、「送料が不明瞭で問い合わせてすぐ返事が来なかった」、「送料を合わせると実店舗での購入の方が安いと気が付いた」などの声が上がっていた。
送料がわかりにくい、高すぎる、などの意見は多くなっており、サイト側は注文決定前に送料が分かるように、あらかじめ価格を分かりやすく提示しておく必要があるだろう。
「個人情報の記入が多すぎた」では、「会員登録の手順が長くて止めたことがしばしば」、「過度な個人情報の入力」、「生年月日など買い物に必要と思われない項目があったとき」、「登録内容が多い」といった声が上がった。
個人情報の入力、登録では記入しなくてはいけない量が多いという量の面から、記入する内容の幅が広いという情報の質の面まで、幅広い不満があった。サイト側にとっては「聞いてしまえることはちょっとしたついでに聞いてしまおう」という顧客情報を集めたい意識が働いているかもしれないが、利用者は想像以上に不快感を感じている。必要最低限のものを簡潔に聞いたほうが直前の購入離脱は少ないだろう。
「サイトの作りが悪かった」では、「商品が見つけ難い」、「ページがなかなか表示されずイライラしてやめたことがある」、「購入注文までの課程が複雑な時」、「入力したデータが消えて、面倒になってやめた」などの声が上がっていた。Q1にもあったように、ストレスを感じさせないサイトの設計が求められるということだろう。
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