アクセス解析ツールを選ぶポイントは?
Web担当者にとって、次の施策を考える上で重要な指針を与えてくれるアクセスログ。集客経路やサイト内の問題点を発見するきっかけを得るためには、ログ解析を手助けしてくれるツールの存在は欠かせない。
アクセス解析ツールの数も増えてきたが、意外と比較・検討する機会は少ないのではないか――。そんな問題意識から、アクセス解析イニシアチブとMarkeZine編集部が共催で、「アクセス解析選定セミナー」を12月10日に開催した。
セミナーの第1部では、「解析ツールの選び方と移行の注意点」をテーマに、アクセス解析イニシアチブ副代表の衣袋宏美氏がツール間の仕様の違いや、ツール選びのポイントを解説。ネットレイティングスでインターネット視聴率サービスの立ち上げに参画し、現在はデジタルハリウッド大学大学院でアクセス解析の講義を受け持つ衣袋氏の講演内容を、これから実況中継していこう。
アクセス解析ツールの選び方
(以下、衣袋氏) このセッションでは、「ツールの導入で失敗しないためにはどうすれば良いか」「ツールを入れ替える時にはどうすればよいか」という2つのポイントについて話をしていきます。
「ツールをとりあえず入れたけど、結局活用できなかった」という話はよくあるのではないでしょうか。その原因についてはこれからお話しますが、成功指標を計測できるツールを選ぶことが重要になってきます。
もう1点のツールを入れ替えるときのポイントですが、われわれアクセス解析イニシアチブのサイトで、4つのツールを入れてデータを取ってみました。ツール間で取得できたデータに差が出ましたので、ツール間の差がある場合にどう乗り換えればいいのか、実際のデータを見ながら考えて行きたいなと思います。
ツール導入で成功するためには、まず失敗しよう
ツール導入のあるべき姿を次に表してみました。
世の中、あるべきどおりにはならないものですが、一応あるべき姿を想定して考えてみましょうということでお考えください。
まずは無料、あるいは安価なツールを入れてみます。それで実際にやってみる。すると「2. 社内での活用・運用体制のチェック」のところで、2つの問題が出てきます。1つは社内事情。要はリソース面です。これは今日の議題とは離れますので流します。
もう1つはツールに依存する問題。成功指標として設定しておいたデータを、導入したツールで計測できなかったという問題が起こり得ます。この問題については、このセッションで掘り下げていこうと思います。
そうして問題が見つかり失敗をしてから、ようやく本格的に導入すべきだと考えています。高いコストで失敗するよりも、安いコストで失敗しようということですね。