アクセス解析の進め方。取り掛かる際の切り口とは
CVRを改善するために、ログ解析をどう進めていけば良いか、見ていきましょう。SEOやリスティング、純広告などから100人を集めて、申し込みフォームに30人ほどが到達したとしましょう。

申し込みフォームまで来るユーザーの属性を見てみると、滞在時間が長かったり、いくつかのページを見た上で到達していたりしています。ですから、申し込みフォームまで来るユーザーは強い関心を持っていると考えられます。そんな関心が強いユーザーであっても、なぜか大半が申し込みフォームで離脱してしまいます。
この場合は、申し込みフォームに改善のポイントがあると分かるわけです。場合によっては、申し込みフォームに至るまでの動線、いくつかのページを遷移するステップの中での離脱率が問題になることもあります。ですから、何が問題になっているのか、しっかりと見極めないといけません。
アクセス解析をする際に、どんなところに着目して分析に取り掛かれば良いのでしょうか。例えば、検索キーワードを「顕在ニーズ」「潜在ニーズ」という分類をしてみると、面白い傾向を発見できることがあるます。また、滞在時間も挙げられます。滞在時間が長ければ、モチベーションの高い顧客であると言えます。
ほかには新規訪問とリピート訪問の比較をすることで、面白いデータが見えてくることがあります。それぞれ、詳しく説明していきましょう。
ワードを「顕在ニーズ」「潜在ニーズ」に分けて潜在ニーズを取り込む
アクセス解析をする際の切り口として、検索キーワードを「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」に分けてプロットするという手法があります。

これはある不動産会社の例ですが、「賃貸」「賃貸マンション」「不動産」などの誰でも使う言葉は潜在的なニーズを表したワードと分類できます。賃貸オーナーなら「サブリース」で調べるかもしれませんし、社宅の代行を考えて「社宅」で調べる人も居るかもしれません。
それに対して○○不動産で部屋を借りたいと決めている人や、会社情報を知りたい人は「○○不動産」で検索するでしょう。「○○レジデンス」といった個別のマンション名で調べる人もいるかもしれません。これらは顕在ニーズのキーワードだと分類できます。
世の中には、顕在化されたニーズよりも潜在的なニーズの方が多いわけですから、ここでも「賃貸」「賃貸マンション」での検索ワードから入ってくる人の方が多いです。最近では、最初に潜在キーワードで来て、次に訪れる時には「○○不動産」といった顕在ワードで検索するユーザーが増えてきています。潜在ニーズを見極めて、顕在ニーズになるタイミングがどこかというのを調べて、対策を打つ必要性が出てきます。
ですから、潜在ワードで来た人たちに絞って、どんなページを、どれくらいの時間をかけて見ているのか、ログ解析を深彫りしていくことで改善のヒントが見つかることがあるのです。