「アドエビスAutoBid」で掲載順位を狙った運用を実践
さらに長谷川氏は、「リスティングの掲載順位を1位にすることは簡単です。しかし、費用対効果の高い順位は1位とは限りません」と、Yahoo! JAPANの検索結果を見せながら我々に問いかけた。リスティングの掲載順位は、検索結果画面の上段に上位から数件、そしてより下位がサイドバーに続く。
長谷川氏は、上段に3件表示されている場合は、3位、2件表示される場合は2位と、できるだけオーガニック(広告ではない純粋な検索結果の領域)に近い位置を狙うとよいという。利用者は広告の存在を認知しており、純粋な検索結果だけに注目する傾向にあるからだ。
では、上段に3件表示される場合に、オーガニックにより近い3位を逃してしまった場合はどうだろう。4位は、右サイドの一番上に表示されると、オーガニックの領域からは遠くなってしまう。サイドに表示される場合もオーガニックに近くなるよう少し下げて、5位~6位をねらうといい。このようなノウハウは、常にさまざなま施策を試し、改善を行ってきた長谷川氏のPDCAサイクルの結晶とも言える。

こうして長谷川氏は、常にライバルと順位争いをしているわけだが、掲載順位を狙ったルール運用ができる「アドエビスAutoBid」が役に立っているという。「『アドエビスAutoBid』は、キャンペーンや広告グループといったリスティングの構造に準じたユーザーインターフェイスになっているので、リスティングをある程度知っている人向けですが、ルールベースで掲載順位を狙えるので、効率的な運用を行うために役立っています。もし、機能の追加を希望するならば、Google AdWordsの無料アプリケーションである、AdWords Editorのような機能がほしいと思っています。AdWords Editorを利用するとキャンペーン管理情報をローカルにダウンロードできます。編集した後に再度アップロードできるので、キャンペーンを管理する際に非常に役立っています。『アドエビスAutoBid』についても、同じような機能があると、運用管理が楽になりますね」と、リスティングのヘビーユーザーならではの期待を述べた。
最後に、リスティングの運用のコツについて聞くと「PDCAに尽きます。自分の場合は『何をいつどうしたか』というメモを必ずつけるようにしています。そして、何か変更を加えたら、その箇所と結果の予想や期待値を残しておきます。その結果を後日確認して効果を検証し、次の変更につなげています。今は、こうした運用サイクルを社内の別の人間に引き継ぐためにノウハウをまとめているところです」と語った。