eカタログの自動生成をサポート
Scene7の基本的な機能面の特徴を取り上げてみたところで、続いてそれ以外の主な機能について触れていこう。
アドビ システムズ社のお家芸とも言える印刷関連の機能が充実している。例えばグリーディングカードなどのサイトなら、Web上で用意されたデザインに文章を自由に入れてやると、そのまま印刷しても十分な品質の解像度で完成品を出力することもできる。

逆にカタログなどの印刷目的で用意したデータをScene7にアップすることで、手間を掛けずにeカタログへと変換することも可能だ。ページ内でズームもできるし、カタログ内でポップアップ表示させたり、購入ページなどへのリンクも加えたりすることができる。

他サービスとの連携で、PDCAサイクルを短縮する効果も
ここまで言及してきた機能以外にも、Scene7にはさまざまな使える機能がある。その中でも、特にサイト担当者・マーケッターにとって見逃せないのはAdobe Online Marketing Suite, powered by OmnitureやAdobe Creative Suiteなどとの連携に関するところだ。今までのWebサイトの運用体制で考えると、ABテストを行ったり、サイトのデザイン面での改善を行ったりする際のフローについては、
- Webデザイナーが修正した画像素材を用意
- システムエンジニアがサイトに適用
- マーケッターがログ解析ツールでその効果を計測
という流れになるだろう。作業依頼を出して、反映の報告を受けたらその結果を確認してと、ちょっとした変更にも意外と時間がかかったりしたのではないだろうか。
だが、Scene7がAdobe Online Marketing Suite, powered by OmnitureとAdobe Creative Suiteをつなぐことで、このワークフローは劇的に短縮される。Scene7にアップされたCreative Suite形式のファイルを修正することで、Scene7によってサイト上で即時反映され、その結果をAdobe Online Marketing Suite, powered by Omnitureで分析して最もユーザーの反応が良かったコンテンツを配信していくようにできるのだ。
例えばバナー1つ取っても、背景画像、前面に載せるテキスト、アクセントのアイコンなど、さまざまな要素から構成されている。従来のやり方では最も効果の出るバナーを探るため、細かく条件を変えてさまざまなパターンのバナーをあらかじめ作成しておく必要があっただろう。
だがScene7を導入すれば、マーケッターがAdobe Online Marketing Suite, powered by Omnitureの解析結果から、よりパフォーマンスの良い組み合わせを分析し、ちょっとした作業をしてやれば、それをすぐに本番環境で反映することができる。PDCAサイクルをより短い期間で回せるようになるはずだ。
「ABテストを行うにも、昔はすべてのバリエーションを用意する必要がありました。ですが、Scene7を使えば、その手間が省けます。1つのデザイン、1つのテンプレートさえ用意すれば、そこからさまざまなバリエーションが自動的に生成されます。クリエイティブをデザインする部分を大きく合理化できるのです」(ダルグレン氏)
