アクセス解析とEFOでコンバージョン率を大幅アップ!
EFOはあくまでも「最後の1ピース」です。
つまり、フォームの改善だけでコンバージョン率のアップを図るのには限界があり、より多くの人をフォームに連れてくる事がそれ以上に大切です。明らかにフォームでの遷移率が低い(3割程度)場合はフォームを改善する必要がありますが、遷移率が半分を超えている場合は、フォームに連れてくるページの分析を行いましょう。
いくらフォームが素晴らしくても、その手前のページでフォームの説明が少なかったり、動機付けが弱かったりすると、結果的に離脱率は上がってしまいます。
これを調査するために使うのがアクセス解析ツールです。見るべきポイントは以下の2つです。
フォームへユーザーを連れてきたページを分析
1つ目は「フォーム画面(あるいはフォームに繋がる「利用規約ページ」など)へのアクセスを100%とした場合の流入の内訳です。つまり、フォームへ100訪問あった場合に、フォームへ導いたページはどこだったかを調査するのです。
多くのアクセス解析ツールを利用し、フォームへユーザーを連れてきたページ、言い換えれば、直前ページはどこだったのかを確認すれば、内訳が分かります。ユーザーをよりフォームへ流しているページ(貢献度が高いページ)の特徴や、貢献度の高いページからフォームへ遷移できる箇所などを確認して、フォームの直前ページの改善を行うことが可能です。

特定ページからのフォームへの遷移率
2つ目は「特定ページからフォームへの遷移率」です。これは、あるページからフォームへ何割遷移したのかを確認するという意味です。
最初の方法では「量」は分かるのですが「率」はわかりませんでした。このデータを確認すれば、今はアクセス数が少なくても遷移率が高いページを見つけ出せます。これにより、遷移率が高いページの特徴を他のページに反映させるなどの施策が行えます。このデータもアクセス解析ツールが集計している導線に関するレポートから取得できます。

結果につながりやすいが、EFOだけではダメ
今回はフォームを最適化するEFOツールを紹介し、アクセス解析と併用することで何ができるのかを紹介していきました。
もし、あなたのサイトの直近の課題がフォーム内の遷移で離脱が激しいという点だったら、EFOツールを使って水漏れを少しでも減らしましょう。特に離脱率が高い場合は、それだけ改善の余地があります。
しかし、これまでも触れてきましたが、フォームだけをチューニングしても、大きな効果改善は見込めません。コンバージョン数を増やすためには、フォーム内の遷移率を上げることも大切ですが、それ以上にフォームへの流入数を最大化することが重要であり、そのためにもアクセス解析との併用が重要となってくるのです。
お知らせ
ソフトバンククリエイティブ社より、筆者が書いた「入門ウェブ分析論~アクセス解析を成果につなげるための新・基礎知識~」が2010年10月1日より発売となります。MarkeZineでの連載とは違った視点で、ウェブ分析の基礎から、サイトの課題発見・改善に関する各論を書いております。ぜひ、お手にとっていただければと思います。また、2010年10月6日に出版記念講演を行います。アクセス解析イニシアチブ主催の講演の詳細はこちらをご覧ください。