EFO施策の失敗事例
具体的な方法論の紹介に入る前に、EFO施策の失敗事例を紹介しておきましょう。

リニューアルに掛けたコストや時間を考えると、目を覆いたくなるような失敗事例ですが、この結果を招いてしまった「致命的なミス」は何だったのでしょうか?
致命的なミス1(リニューアル前対応)
リニューアル前に一般的なWeb解析ツールの解析結果を元に改修内容を決めました。
一般的なWeb解析ツールでは、エントリーフォームに訪れる全てのユーザーを対象とした、「ページ遷移率」のみしか判りません。よって、現状数値は把握できたけれど、リニューアル設計は人の感覚値や経験にのみに頼る結果となってしまいました。
致命的なミス2(リニューアル後対応)
リニューアル後、コンバージョン率が減退してしまいました。しかしながら完全リニューアルであったため、ボトルネックとして考えられる要因が多岐にわたり特定できなかったため、的外れな変更作業に終始してしまう結果となってしまいました。
上記から理解頂けるように、EFO施策には実施前の分析(致命的なミス1)と実装後の効果測定と改善仮説の導出(致命的なミス2)が重要なファクターとなります。
EFOツール活用のススメ
私どもでは、お客さまがEFO施策を検討される際、まずASP型のEFOツール導入からご提案します。EFOツールを最初に提案させて頂く理由は、以下の2点です。
- ページにタグを設置するだけと、導入が比較的簡単であり、当社にて蓄積してきているユーザビリティ面を中心としたノウハウを用い、導入したその日よりコンバージョン率の改善を期待できること
- Web解析ツールでは取得できない、フォーム各項目の「エラー発生率」「所要時間」「離脱率」をはじめとした細部にわたる集計・分析を実施でき、ボトルネックと思われる要因を定量見地で特定できることにより、次回の改善施策案の洗い出しが可能なこと
ではここで、EFOツールの一般的な機能について、導入についてを簡単に紹介しましょう。
EFOツールの主な機能
ユーザビリティ改善機能
- フォーム入力開始を促す機能(ナビゲーション)
- フォーム入力を補助する機能(アシスト)
- 入力間違いを都度指摘する機能(アラート)
Web解析機能
- エントリーフォーム全体での「ページ遷移率」「離脱率」の把握
- フォーム各項目での「記入率」「エラー発生率」「所要時間」「離脱率」の把握
導入について
- ASPサービスによる導入が簡単…タグを挿入するだけ
- 開発費用の及び期間の軽減…システム開発に比べ安価、短期間(2週間程度~)で導入可能
「ユーザビリティ改善機能」は、エントリーフォームの入力行程全般をリアルタイムにナビゲーションする機能です。現状のフォームに本施策を施すことで、導入したその日よりコンバージョン率の改善が期待できます。
「Web解析機能」は、離脱の要因を特定するために用いる機能です。ボトルネックが可視化されることにより、継続的な効果改善活動を推進していくことが可能となります。
EFOツールは、視覚的にも導入結果がわかりやすい「ユーザビリティ改善機能」につい目がいきがちですが、継続的な最適化活動を目指したいと考えるサイト運営者さまには、「Web解析機能」も大変重要な位置付けであることが理解頂けるのではないでしょうか?
ツール紹介の最後に、どのような改善課題を「Web解析機能」より把握できるのか、簡単な事例を紹介します。
事例:フォーム項目ごとの問題点洗い出し
- 住所項目の記入時に30秒以上かかっている…住所項目の各フォームの区切り設計が適切でないため、記入に手間取っている可能性が想定できる
- チェックボックスのチェックもれが多い…視認性が悪くユーザーが項目を認識出来ていないことが想定できる
- サービス内容の選択項目で離脱している…サービス内容を訴求しきれていないことが想定できる