企業サイトで動画配信を行う際の3つの課題
こういった時代に動画配信を行おうとした際に、企業が抱える課題は次の3つだと須賀氏は指摘する。
- デバイス、インターネット接続環境、OS、ブラウザなど多様化する環境
- 動画再生だけに終わらないユーザー体験の提供(広告配信、動画視聴解析、セキュリティ、クチコミ機能など)
- ブランディングされたユーザー体験と高いエンゲージメントの提供
“iPhoneだとFlashが使えない”“モバイル端末では画面が小さい”など、デバイスが多様化することで生まれる、技術的な問題に悩まされる企業担当者は多いのではないか。モバイルやタブレット端末は、PCブラウザよりも、進化のスピードがとても速い。去年の今頃、iPadはまだ発売前でこんなに普及するとは誰が予想できただろうか? それなのに、今では、もう次のiPad2が発売されようとしている。
今後、国内でもどんどんスマートフォンやタブレット端末が増えていくにつれ、ますますキャッチアップしていくことは大変になるだろう。さらに、Google TVなどの非PCデバイスにも対応させようとすると、動画コンテンツの管理をするだけでも、一苦労だ。
はじめは1本の動画配信から始まっていたとしても、いざ、マーケティング活動の一環として動画配信を始めると、動画を見た後に、商品をその場で買ってもらいたい・メルマガに登録させたい、といった欲求が高まってくる。
しかし、動画コンテンツごと、デバイスごとに、導線の設計や効果測定までを、後から個別に追加していくというのも、その後の運用まで考えると、気が遠くなるほどの作業量だ。
こうした悩みを一挙に解決してくれるのが、ブライトコーブ社のオンラインビデオプラットフォームである。
エンコーディングやトランスコーディングと呼ばれるデバイスごとの画格に合わせた最適化から、配信・効果測定までサポートしてくれるため、毎日更新する企業のマーケティング活動の効率を図ることができる。
先端企業の動画活用事例
nissenTV
ニッセンでは売上1,300億円のうち、半分以上はインターネットを経由したものとなっている。インターネット経由での売上は対前年同期比で107.4%の成長を遂げており、その一端を担っているのがブライトコーブ社の動画配信プラットフォームだ。
ニッセンでは、nissen TVという動画配信サイトをPC/iPhone/iPad/Android向けに展開しており、モデルの香里奈が登場するCMなどを配信。動画を見ている間に、モデルが着ている服の商品詳細ページへ飛ぶリンクが右側に表示される仕組みになっている。
Flashが使えないiPhoneやiPadでは、HTML5を使った。「いつも肌身離さず持っているモバイル端末でもPCと同じクリエイティブを実現している。PC以外のタッチポイントを逃さないことが重要だ」。(須賀氏)
がん@魅せ技
がん@魅せ技は、フェーズワン社が運営する、医師向けの動画配信サイトだ。
サイトでネットワークした医師に対し、新商品をプロモーションするのが目的となっている。医師が実際に手術するシーンを動画で撮影。その手術シーンや医師のインタビューの動画をサイトで配信しているのだ。
ここでもPC/iPad/iPhoneに加え、ネイティブアプリも展開。医療機器メーカーの営業マンが、営業ツールとしてiPadを持ち歩き、忙しい医師に対して、動画をその場で見せてイメージを植え付ける、という活用の仕方もされている。