リアルタイム性を強調するリニューアルで来訪頻度アップ
物延:2011年末にFUKULOGをリニューアルされましたが、旧サイトの課題、問題点は何だったのでしょうか。
鈴木:大きく4点ほどの課題がありました。1つ目は、リアルタイムで更新されているのにそう感じないつくりになっていて、サイト自体が静的なイメージが強かったということです。2点目はコーディネートの投稿フローが煩雑で、そのハードルが非常に高かったということ。3点目にはサイトコンテンツが沢山あり過ぎて
、どこから見ればいいのか分からないということがありました。4点目は、ソーシャルファッションサイトとしてセンスを感じ取れるデザイン性 が弱かったことです。物延:リアルタイム感がないという課題に対して、今回、タイムラインを主体とした見せ方に大きく変えたと思うのですが、参考にしたサイトなどはありましたか。こういう見せ方にすると、リアルタイムっぽく見えるというような。
鈴木:まさにTwitterやFacebookですね。ユーザーに日々使われるソーシャルメディアとしては、タイムラインありきの方が馴染みやすい土壌が定着してきたので。
物延:ソーシャルメディアの肝は、いかにリアルタイムにコミュニケーションが行われているかで、“リアルタイムに更新されていることを見せる”“リアルタイムにコミュニケーションしやすくする”といったことは重要なポイントですよね。
鈴木:あと、コンテンツをかなり減らしました。以前はTOPページの情報量が多くて、「どこから見ていいか」「どこが更新されているのか」が分からない状態でしたので。まず使ってもらいたい、見てもらいたい機能・コンテンツを強調しました。
物延:なるほど。ちなみに、初めてFUKULOGへ来た人にアカウントを作ってもらってその後にまずやってもらいたいことは何ですか?
鈴木:2つあるのですが、オシャレだと思ったコーディネートの「Cool」ボタンを押してもらうことと、良いなと思った人をフォローしてもらうことです。
物延:自分のコーディネートを投稿するというハードルが高いことは無理強いせず、他人のコミュニケーションにアクションしてほしいということですね。
鈴木:そうですね、個人投稿はハードルが高いので、アクションしやすいものから馴染んでもらうようにしています。
物延:リニューアル後の反響はありましたか?
鈴木:タイムライン化したことで、インターフェースも大幅に変わったのでユーザーが離れていくかなと心配したのですが意外とそうでもなく、アクション数も来訪頻度も上昇しました。
物延:閲覧要素の強かったサイトが、ライトなアクションをしやすくなったなど、アクション主体に変わったことで頻度が高まったと言えますね。
鈴木:サイト自体もアクションを簡単にするということに変えたのと同時に、ユーザーに対してのいわゆるCRMとしてのメルマガ施策を小まめに行っています。登録後何日目までにアクションしてない人にはメールを送るなど、とにかくアクションを促し、ユーザーを育てる施策を行うことで来訪頻度が高まりました。