アクセス解析のヒートマップ機能により“ケタ違い”に改善した転職サイト「DODA」
アクセス解析ツールはサイト運営の必需品。どのサイトでも導入済みだろうが、「こんな分析をしたいけど欲しい情報が手に入らない」ともどかしく思ったことはないだろうか。ユーザー行動を可視化するヒートマップ機能など、独自の機能を多数備えた「User Insight」はそんな課題を解決する最有力候補になるだろう。
一般的なアクセス解析ツールでは、ページごとの離脱率、コンバージョン数/率(CV/CVR)などの全般的なデータは取得できるが、「ページ内のどこが問題になっているのか」は把握しづらい。その点、User Insightのヒートマップ機能は、ページ内のどこまでが閲覧されたか、クリックされている場所や熟読されている場所はどこかを可視化してくれる。
転職サイト「DODA」を運営する株式会社インテリジェンスは、1年ほど前にUser Insightを導入。トップページから誘導する特集ページなど、アクセス数の多い編集ページの解析に着手し、ページ内のリンク設置場所などを工夫することで遷移率や遷移後のCVR(コンバージョン率)を大幅に改善してきた。
導入の前後で、文字どおり“ケタ違い”にパフォーマンスが改善されたページもある。インテリジェンスのUser Insight活用事例について紹介していこう。
ターゲットどおりの応募者が求められる転職サイト。ユーザー属性分析の機能が導入の決め手に
「DODAにはビジネスモデル上、大きく2つの役割があります。人材紹介サービスで求人企業にご紹介する人材を集めること、そして求人広告を掲載して求人企業への応募者を集めることです」とサイト運営の目的を語るのは、同社 キャリアディビジョン 事業企画統括部 マーケティング企画部の畑邊康浩氏だ。
ただし求人広告というのは、応募者の数を集めればいいわけではなく、「求人企業のターゲットとする応募者が集まるかが大事」(畑邊氏、以下同)なのだ。ターゲットになる応募者が1人いるかどうかで、求人広告を出稿してくれた企業の印象もかなり変わってきてしまうこともあるという。
「例えば、金融業界の特集ページを設置した際、金融業界の方に多く読まれているかどうかなど、ユーザーの属性をある程度までUser Insightで解析できます。特集ページの質のPDCAを回すのに活かせそうだと感じました。 それは、導入済みの解析ツールでは足りていなかった部分です。ユーザー属性が細かく分かる点は、導入判断をする際に大きな決め手になりましたね。また、集客の後の部分、ページを最適化してCVRを上げるという過程で役に立つツールだな、と感じられたのも導入理由です」
それまでも広告効果測定ツールを使って、会員登録者の属性と流入経路を紐付けたPDCAは行っていたが、非会員のユーザー属性までは分析できていなかった。User Insightによって非会員の属性まで把握できるようになったことで、さらに精度を上げられるのではないかと畑邊氏は期待を込めている。