SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

あの企業のソーシャルメディア担当者に聞きました!

タワーレコードのソーシャルメディア担当者に聞く、
ファンと共に作り上げるUSTREAM活用術

ソーシャルメディアを通じて、アーティストとファンのブリッジに

Q. ソーシャルメディアの効果測定はどのように行っていますか?

宮崎:毎週社内でそれぞれのTwitterアカウントのフォロワー数を報告してもらっていて、Facebookのいいね数は自分で集計しています。自社サイトへの訪問者数やコンバージョンもアクセス解析ツールで測定しています。

店頭のメッセージノートをWebで再現。  「INFINITE」の日本デビューに合わせ、 店頭に置いているメッセージノートのWeb版を作成し、コメントをTwitterやFacebookで募集。 後日インストアイベントのレポートとともに、 アーティスト本人からのサンクスコメント動画を公開して、フィードバックを行った。
店頭のメッセージノートをWEBで再現。タワーレコードでは「メッセージノート」を店頭に置いて、ファンにメッセージを書いてもらい、それをアーティストに届けるということを長年行っている。韓国アーティスト「INFINITE」の日本デビューに合わせ、メッセージノートのWeb版を作成。ファンからのおめでとうコメントをTwitterやFacebookで募集した。後日行われたインストアイベントのレポートとともに、アーティスト本人からのサンクスコメント動画をブログで公開して、フィードバックを行った。

Q. ソーシャルメディアの運用を始めてみて、変わったことはありますか?

宮崎:自社サイトの訪問者数が非常に増えました。Twitterからの流入で見ると、前年比で3倍くらいになっています。Facebookに関しても4倍くらいには増えていますね。流入元の全体で見ても、ソーシャルメディアが検索やダイレクトの次に入るほどになっているので、無視できないボリュームになっています。2月29日現在でTwitterが54アカウントあり、フォロワー数がのべ38万ほど。渋谷店でイベントを開催した時に、どこで情報を知って来店したかを聞いたら、Twitterと答えた人がたくさんいたので、お店の集客ツールとしても成果が出ていると実感しています。

Q. ソーシャルメディアを使ったキャンペーンは実施していますか?

宮崎:それぞれのお店でクーポン施策やプレゼント施策をやっていますが、私たちがソーシャルメディアを使ったキャンペーン用に持っている予算はありません。とにかくアイデア勝負ですね。コンテンツは作ろうと思えば作れるので、自分たちが手を動かすことでできることを一生懸命やっています。

Q. 目標としているゴールは何ですか?

宮崎:ゴールは売上です。ただ直接的に売上を立てるのは難しいと感じているので、まずは集客。ソーシャルメディアを利用して、お店やサイトへ集客したいです。これまでの成果は数字として見えてきているので、今後はK-POPだけでなく他のジャンルにも広げていきたいですね。

CDを買うだけなら他社で買っても同じかも知れない。でもソーシャルメディアを通じて、我々が“アーティストとファンのブリッジ”になれればいいなと思っています。タワーレコードの特長である手書きPOP同様、スタッフの思いをお客さまに伝えることで、タワーレコードを想起してもらえるようになりたいです。

インタビューを終えて

 今回主にご紹介したYouTubeやUSTREAMの動画を使った施策は、ソーシャルメディア活用の中でも、特に上級者向けだと言えるでしょう。事前の準備はもちろん、配信中にリアルタイムでファンと一緒にコンテンツを作り上げるところまで、高度な気配りが求められるからです。しかし、そうして多くの労力をかけた分、同じ時間を共有して得られるエンゲージメントは、テキストだけのコミュニケーションに比べて、はるかに深いものになります。 

 タワーレコードがソーシャルメディアに求めるものは、ずばり売上です。ファンと同じ目線に立ち、ひとつひとつの施策を丁寧に積み重ねていくことが、高い目標の達成につながる。そんな理想のシナリオを実証してくれるのではないかと、今後も期待しています。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
あの企業のソーシャルメディア担当者に聞きました!連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

1983年生まれ。成蹊大学経済学部卒業。大学卒業後、大手IT企業にてレンタルサーバーサービスのマーケティングを担当。その後、モバイル系ベンチャーにてマーケティング・プロダクトマネージャーを務める傍ら、ライター業を開始。旅行関連企業のソーシャルメディアマーケターを経て、2011年1月Writing&Marketing Com...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2012/03/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/15329

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング