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MarkeZine Day 2025 Retail

あの企業のソーシャルメディア担当者に聞きました!

タワーレコードのソーシャルメディア担当者に聞く、
ファンと共に作り上げるUSTREAM活用術

ネットによって、お店に行くきっかけが薄れてしまうことへの危機感

Q. ソーシャルメディア活用が始まった経緯を教えてください

宮崎:そもそもの始まりは2008年の夏フェスです。例年、夏フェスでは環境活動の他にブースを出して携帯電話での会員登録や抽選会を行い、タワーレコードタオルなどのノベルティをプレゼントするプロモーション活動をしていました。

それだけではなく「このプロモーション活動をもっとたくさんの人に知ってもらいたい」「フェス会場に来ている人たちにもう一歩踏み込んだブランドコミュニケーションを図りたい」「フェスを知らない人や一度も来たことがない人たちにも楽しさを伝えたい」という思いがありました。“音楽あるところにタワーレコードあり”というブランドメッセージを伝えたかったんです。

Q. 2008年というのは企業のソーシャルメディア活用の開始時期としてかなり早い方だと思いますが、当時はどんな施策をされたのですか?

宮崎:まずは動画を使ったコミュニケーションです。夏フェス前のインストアイベントでアーティストが来店された際に、夏フェスに向けての意気込みを動画で撮らせてもらいました。それを期間限定のタイアップで開設したmixiの夏フェスコミュニティや、YouTubeにアップしていきました。夏フェスの会場では、アーティストだけではなく一般の来場者にも夏フェスの好きなところをインタビューし、音楽の現場で「NO MUSIC, NO LIFE.」と言っていただくことで、ブランドコミュニケーションを図りました。

 あとはTwitterを活用したレポートです。夏フェスでは各ステージが離れていて、ひとつのステージを見ていると他のステージの状況がわからないので、各ステージにスタッフを配置して、Twitterで実況中継を行いました。しかし、当時はまだTwitterユーザーが少なかったので、思ったような反応もなくTwitterの特性を活かしきれなかったですね(苦笑)

Q. その後、夏フェス期間中だけでなく、現在の継続的な運用形態に至った経緯を教えてください

宮崎:Twitterは2008年の夏フェス以降、しばらく休眠させていました。それから2009年の秋になって、だんだんTwitterが騒がれ始めた頃、今の社長が「Twitterやった方がいいんじゃないの?」と、自身で公式アカウントを運用し始めました。

社長は店舗経験が長いので、タワーレコードとは“店舗が情報発信基地であり、メディアそのものだ”ということをよく知っています。インターネットが広がって、お店に行かなくても欲しい情報が手に入るようになると、お店に行くきっかけが薄れてしまう。そこにすごく危機感を感じていて、「スタッフは店内で情報発信しているだけじゃなく、店外にいる音楽ファンにも情報を届けていかないと、来店してもらえない」という思いが強かったんだと思います。

それとほぼ同時期に、渋谷店のスタッフも同じようなことを考えて、自主的にTwitterを始めていました。このような流れから、会社としてアカウントを整備したり、担当を決めて運用マニュアルを作り始めたりしながら、本格スタートしたのが2009年の冬頃ですね。

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「K-POP」に特化してソーシャルメディアを運用

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

1983年生まれ。成蹊大学経済学部卒業。大学卒業後、大手IT企業にてレンタルサーバーサービスのマーケティングを担当。その後、モバイル系ベンチャーにてマーケティング・プロダクトマネージャーを務める傍ら、ライター業を開始。旅行関連企業のソーシャルメディアマーケターを経て、2011年1月Writing&Marketing Com...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2012/03/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/15329

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