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デジタルマーケティングの未来を探る「Adobe Digital Marketing Summit 2012」

リアルタイム分析から「予測分析」へ、先手を打つ「攻めのマーケティング」を可能に


リアクティブ(受け身)ではなくプロアクティブ(先手を打つ)マーケティングへ

 今回、サミット会場で予測マーケティングソリューションにたずさわるジョン・ベイツ氏に話を聞くことができた。ベイツ氏はもともと統計的なコンサルティングの仕事を経て、デジタルマーケティング分野で統計を活かす仕事にたずさわるようになった。

アドビ システムズ予測マーケティングソリューションのプロダクト・マネージャー ジョン・ベイツ氏(右)
左はインタビューに同席したプロダクトマーケティングのグループマネージャー ラジ・セン氏
アドビ システムズ予測マーケティングソリューションのプロダクト・マネージャーのジョン・ベイツ氏(右)左はインタビューに同席したプロダクトマーケティングのグループマネージャーラジ・セン氏(左)

 予測マーケティングがもたらすメリットについて、ベイツ氏は次のように説明する。「デジタルマーケティングの分野では、将来を予測することで、マーケターの意思決定を支援する働きがあります。リアクティブ(受け身)ではなく、プロアクティブ(先手を打つこと)。小さな決定は自動化して可視化します。ビジュアルにしてストーリーが見えるようにすることで、アクションをとるときの最適化を図るんです。」

 では具体的にどのような場面で効果を発揮するのだろうか。「人が何かを購入するき、その人たちは(行動や考えなど)何が変わったことによって購入に至ったのか。成功要素とコンバージョンの要素をすべて見せ、隠れた行動を浮かび上がらせます。

 また、コンバージョンが落ちたとき、それが異常なのか、当然のことなのか。マーケターにはわからないけれど、予測分析にはそれがわかります。データから、アノーマリー(特異点)を浮かび上がらせることができるのです。」

予測マーケティングのひとつのかたちをを示すダッシュボード

 アドビ システムズの予測マーケティング機能は現在開発中だが、その試作品ともいえるダッシュボードを動画で公開している。このダッシュボードでは、売上にかかわるさまざまな指標をタッチパネルで簡単に操作することができ、目標達成のためにどの指標をどの程度伸ばせばよいのかを即座に計算してくれる。ここでその操作の様子を見てみよう。

 この画面では、「売上高(revenue)」をターゲットしている。右上のパネルには、週ごとの予測値が表示される。このケースでは、3週間後に目標の1200万ドルを下回る(1167万1083ドル)という予測が出た。この予測をもとに、売上目標をクリアするために、どういうアクションをとればよいかをこのダッシュボードを使って検討することができる。

 画面の左側には、ページビュー、キャンぺーンへのレスポンス、新規訪問者、ビデオのビュー、ソーシャルからの流入などさまざまな指標が表示され、表示された棒グラフが長いほど、ターゲットとなる指標(売上高)と強い相関関係があることを表している。

 ここでは「キャンペーンレスポンス」を選択して調整を行う。右下のパネルでこの指標を6%増加させるという設定をしたことで、ターゲットである売上高が目標を超えた(1203万1029ドル)。

 3週間後の状況を見通して、今からなにをすべきか。新たに設定されたゴールに向けて、どんな行動を起こすべきか。そうした判断をするときに、このダッシュボードは威力を発揮する。アドビ システムズは、現在開発中の予測モデリングエンジンを、今後Adobe Digital Marketing Suiteの各製品に導入する。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

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MarkeZine(マーケジン)
2012/10/18 16:59 https://markezine.jp/article/detail/15458

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