紙+デジタル+通信環境=トータルケア
全体のシステム・ストラクチャを見てみましょう。まず、電通ワンダーマンが参画する前から企業サイト(物件ポータル)は存在していました。最初は、これをリニューアルし、PC用と携帯用の2つのサイトを仕上げたのです。サービスのフローは、大きく全体で3層にわかれており、次のようになっています。

見込み顧客と入居者には、デジタルと紙の連動でトータルなケアが行われていることにお気づきだと思います。その当時、見込み顧客会員はWeb入会とハガキ入会で「2:3」の割合になっており、必ずしも全員がインターネットを利用しているとは限りませんでした。そこで、リアルとバーチャルの2つの媒体をラインナップし、必要情報がすべての顧客に届く工夫を施したのです。
ユニークなのは、未入居者へもきっちりフォローをしていること。仮に工事の納期が遅れたとしても、コミュニケーションを絶やさないことがポイントです。また、正式契約まで様ざまな手続きが必要で、途中で不安になったり面倒になり、この段階で離反したりする事例は多いもの。ここで気を抜かないことが、コンバージョン率を上げ、離反率を下げる大きな要因になっているのです。