大日本印刷(以下:DNP)は、トランザクション・メディア・ネットワークス(以下:TMN)と業務提携し、TMNが開発した「シンクライアント型電子決済システム」を利用して、NFC(※1)を活用した電子決済やポイント、プリペイド、クーポンなどのシステムを開発し、販売する。
今日、次世代の近距離無線通信の国際標準規格であるNFCを利用した電子決済や会員サービスの商用化を目指して、世界各地で実証実験が行われている。国内でもNFC機能を搭載したスマートフォンやリーダー/ライターなどの機器が製品化される予定で、NFCを利用した電子決済やポイントなどの各種サービスの普及が見込まれている。
TMNが提供する「シンクライアント型電子決済システム」は、今後NFCへ対応予定。DNPはこのシステムを利用して、NFCを活用したDNPの各種サービスを提供することが可能になる。
今回の提携を通じて、TMNの「シンクライアント型電子決済システム」とDNPの「モバイルWallet」などのNFC関連サービスを組み合わせることで、電子決済から、ポイント、プリペイド、クーポンなどのサービスを1台の端末で一括処理などを実現。
また、従来の電子決済システムは、決済処理に必要なプログラムをリーダー/ライター側に搭載していたが、TMNのシステムは必要な機能とプログラムをデータセンターのサーバーに集約し、リーダー/ライターの機能を簡素化し、コストを大幅に削減する。
DNPは、流通・小売事業者や金融機関などにNFCを活用したシンクライアント型の電子決済やポイントなどのシステムを販売し、NFC関連のソリューションで2015年度までに約20億円の売上を目指す。
(※1)NFC(Near Field Communication):13.56MHzの周波数を使用した近距離無線通信の規格でISO(国際標準化機構)によって国際規格化されている。国内では、交通系を中心に普及しているFelicaや、国内外の住民基本台帳カード、運転免許証などの公共系カードなどで広く普及しているISO/IEC14443TypeA/Bと互換性あり。
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