最適な回帰モデルを探す5つのステップ
最適な回帰モデルを探す手順は、以下のとおりです。
STEP1
すべての説明変数を使い、重回帰分析を実行する。
STEP2
説明変数選択規準Ruを計算する(Ruは上田の説明変数選択規準)。

STEP3
tの絶対値の一番小さい説明変数(t値が小さい→影響度が小さい説明変数という意味)を1つ除外して、残った説明変数を用いて重回帰分析を実行し、Ruを求める。
STEP4
最終的に説明変数が1つになるまでSTEP3を繰り返し、その都度Ruを求める。
STEP5
すべての結果のRuを比較し、最大になる説明変数の組み合わせを最適な回帰モデルとする。
では、実際にエクセルを使って求めていきましょう。
STEP1:すべての説明変数を取り込んで回帰分析を行う
すべての説明変数を取り込んで回帰分析を行います。[データ]タブの[データ分析]をクリックし、[分析ツール]の[回帰分析]を実行。2003の場合は、[ツール]から[分析ツール]をクリックし、[回帰分析]を選択します。

4つの説明変数を取り込んだ場合の回帰分析結果です。

STEP2:Ruを求める
出力結果の数値を使って精度の良さを表すRuを求めます。

4つの説明変数の場合の精度(Ru)は、0.674となりました。
4つの説明変数のt値を比べると、絶対値が一番小さい(=影響の一番小さい)要因は「面積」であることがわかります。
自乗の計算をするときは、キーボードひらがなの「へ」にある「^(はっと)」を使って求めます。例)5の2乗は、「=5^2」として25を求めます。
STEP3:tの絶対値の一番小さい説明変数
切片を除いて、4つの説明変数間でtの絶対値を見ます。tの大きいものほど目的変数への影響度が高いので、ここでは一番影響の少ない(=絶対値が一番小さい)|0.62|の「面積」を削除。「接客」「品揃え」「立地」の3つの変数で、再度回帰分析を行います。
※P-値とは、ある変数を取り組むことによる危険率を表し、tとは反対に数値が大きいほど影響度は小さくなります。