ソーシャルメディアを活用し、低コストでユーザーの声を集める
近年、ソーシャルメディアを通じたユーザーとのコミュニケーションによって、自社の満足度向上につなげようとする動きが増加しています。
ユーザーの声は、商品・サービス等を改善するため等に大いに役立つものです。これまではその声を集めるために、アンケートやサンプリング、モニター、試食会など、多額のコストがかかる手法をとらなければなりませんでした。しかし、ソーシャルメディアの登場により、小さなコストでユーザーの生の声を集めることが可能になったのです。
米DELL:ユーザーから要望・アイディアを募り、サービスを改善
たとえば米DELLでは「Idea Storm」と呼ばれる、ユーザーからの要望やアイデアを募るサイトを公開しています。集まったアイデアを元に、2年間で200件以上(2008年末時点)の商品、サービスの改善を実現しています。アイディアを取り入れ実際に改善する姿勢は、ユーザーに高く評価されています。
ユーザーの声が集めやすいということは、クレームが投稿され、他のユーザーに広がる危険性もはらんでいます。しかしこれは、商品・サービスを改善するチャンスととらえればいいのです。不満を持っているユーザーがいることは事実なのですから、この機会に改善するよう前向きに考えて活用しましょう。
資生堂マジョリカマジョルカ:ユーザーにお題に回答してもらい、ランキング作成
マジョリカマジョルカは、Facebookでお題を出して、ユーザーからの回答によってランキングを作成しています。これまでに「この夏涼しくすごせそうな色は?」「バレンタインが近づく、今回のお題…想いを伝えるのに使いたい色はどれ?」「うっとり、女の子気分を高めたいときにはどのアイテム?」など、さまざまなお題が投稿されました。
ランキング上位の商品は、ファンなら購入したくなる可能性が高いでしょう。同社はアンケートアプリpollを使っていますが、Facebookには無料でアンケートを募集できる「Facebookクエスチョン」という機能もあります。Facebookページに「いいね!」していないユーザーにも広く意見を聞くことができるので、参考になる意見が聞けるかもしれません。
大阪王将:Q&Aサイト「おけったー」でハッシュタグをフル活用
Twitterでも意見を聞くことができます。たとえばQ&Aサイト「おけったー」を使えば、ユーザーからさまざまな意見を集めることができます。おけったーから回答してもらうと、Twitterにもハッシュタグつきで投稿され、意見やアイデアなどが一覧で表示されて見やすく、拡散も見込めてお勧めです。
大阪王将はこれまでに、「大阪王将は多くのメニューをお持ち帰りいただけますが、お気に入りのお持ち帰りメニューや、このメニューもテイクアウトできたらいいのにというものを教えてください」「大阪王将では昨年に引き続き、冷凍食品シリーズのバーコード3枚で現金1万円を2000名様にプレゼントするキャンペーンをしています。昨年も質問しましたが…この1万円、あなたなら何に使いますか?」など、意見を集めたり、告知効果を狙う使い方などをしています。
アイデア次第で、まだまだいろいろな使い方ができるはずです。