1)費用データのインポート
今までは、費用データとして Google AdWords のデータしか参照できませんでしたが、この新機能によって、他社のウェブ広告、メルマガ、アフィリエイト、ソーシャルなどに投下している各費用のデータをGoogle アナリティクスにインポートすることができます。
これまでは、広告やキャンペーンを実施した場合には、それぞれのトラフィック、コンバージョンデータを一度エクスポートし、エクセルやその他のツールを使って広告、キャンペーンごとの効果を算出していたと思います。しかし、この機能が実装されることで、Google アナリティクスの管理画面上で簡単にキャンペーンごとの投下費用を比較し、ROIを検証できるようになります。
効率化によって、キャンペーンのROI精度を高める検証に時間を割くことができるだけでなく、PDCAサイクルを高速にまわすことにより、キャンペーンの回数を増加させ、マーケターは今までより多くのターゲットに向けたキャンペーンを実施できるようになります。
「費用データのインポート」の使い方
この機能を利用するための手順を簡単にご紹介します。手順としては5つです。
- URLへキャンペーントラッキングパラメータ付与
- 費用データをCSVで準備
- Webインターフェースを使って、Google アナリティクス用の費用データを作成
- 管理APIを使って、コストデータをインポート
- コアレポーティングAPIもしくは、 Webインターフェースを使ってレポート
コストデータのCSVは以下のような内容です。手順についての詳細は、こちらのGoogle 公式ページを参考にしてください。

2)顧客のライフタイムバリュー(CLV/Customer Lifetime Value)
これは、顧客のライフタイムバリュー(CLV/Customer Lifetime Value)を算出し、今後どれくらいの収益をもたらすか確認できる機能です。顧客をセグメントし、セグメントごとの価値、新規顧客の獲得コスト、リピーター獲得コスト、ランク付け、マーケティングアクションの検証を可視化できるビジュアルな機能として追加される予定です。
ユニバーサル アナリティクスの実現により、トラフィック、キャンペーンごとのROIではなく、個々の顧客ごとにROI、価値を算出していくことが可能です。例えば、どんな属性の顧客が一番収益を上げているのか? いつキャンペーンを実施すれば、効果を最大化できるかなどの解析が可能になります。
「顧客のライフタイムバリュー」は、ウェブ解析の視点から顧客視点のマーケティングへの進化を担う機能と言えます。今後は、 顧客の価値向上を図ったり、顧客をセグメントした単位ごとにキャンペーンの計画を立案し、展開することが可能になります。