5)ユニファイド セグメント
これは、ユーザーをカスタムセグメントすることが可能な機能です。基本的な Google アナリティクスのディメンションを使ったフィルタ、期間を区切ったフィルタ、訪問順序のフィルタを指定してセグメントできます。例えば、10月の第1週に新規で訪問したユーザーをセグメントする、というようなことが可能です。
共通の因子を持った個の集合でセグメントし、分析することをコホート分析(Cohort Analysis)と呼びます。コホート分析は、広く心理学や人口学、臨床学などで活用される手法です。
Google アナリティクスの新機能は、共通の因子として、日付ベースのセグメントを実現でき、セグメントしたユーザーの行動特性を解析することで、マーケティングに活用することが可能です。単純にユーザーでセグメントできるだけでなく、ユーザーを訪問、ヒット(セッションの中のPV、イベント、eコマーストランザクション等のセッション中の細かいアクション)などと組み合わせてセグメントできる点が特徴です。まさにこのユーザー視点のセグメントも次世代解析への進化機能です。
6)オムニチャネル(OmniChannel)
最後の「オムニチャネル」は、Google アナリティクスの基本機能であるトラフィック機能の改良です。各トラフィックごとの指標が、Acquisition、Behavior、Outcomes の3つのセクションに分類できます。
Acquisition : 訪問数、新規訪問の割合、直帰率
Behavior : 訪問別ページビュー、訪問時の平均滞在時間、ページビュー
Outcomes : コンバージョン率、訪問あたりの価値、収益
これによってトラフィックを解析する視点が、よりマーケティングを重視した視点に変わります。
Google アナリティクス プレミアム
最後に、Google アナリティクス プレミアム についての発表がありました。2013年には、日本、ブラジル、フランス、ドイツ、オランダ、イタリア、スペイン、ノルウェーの 8かカ国にリリースされる予定とのこと、日本での開始と活用が非常に期待されます。
解析からアクションへ、Google アナリティクスの可能性
ユニバーサル アナリティクスに加え、6つの新機能、さらにはプレミアムの展開が今回のサミットで発表されました。マルチデバイス、マルチセッションの解析を実現し、今以上の解析データを入手できるようになります。ウェブ解析をよりマーケティングの観点から検証し、解析からアクションにつなげるサイクルを高速化、効率化することがで可能になるのです。
デジタルマーケティングに携わる方々は、これからも、常に解析からアクションへ向かって効率化を図り、効果の最大化を実現するため、色んなツールや機能を比較、検証しながら突き進まれることと思います。私は、この進化した Google アナリティクス を活用し駆使することで、多くの方がデジタルマーケティング効果の最大化を図れるのではないかと考えます。
現在、MarkeZineで「Google アナリティクス リマーケティング」の記事を連載していますが、今後も機会があれば、Google アナリティクス や、デジタルマーケティングに関する最新情報などについてレポート、解説をまとめていきたいと思います。
※今回発表された内容は、今後Googleの方針により変更されることがあります。Googleの正式発表をご参照ください。
<参考・出典>
Google Analytics Blog 英語版
Google アナリティクス ブログ 日本語版
Analytics talk(Google Analytics Advocate の Justin Cutroni 氏のブログ)