ローソンのWebマーケティング戦略概要
今回取材にうかがったローソンは、LINE公式アカウントの開設をはじめ、無料スタンプの提供やLINE連携アプリとタイアップしたキャンペーン実施などに一早く取り組んだ、代表的なLINEマーケティング先進企業の一社だ。
お話をうかがったローソン 広告販促企画部(兼)CRMアシスタントマネジャーの白井明子さんは、2010年にWebプロモーション強化という社内方針が定まった後、ソーシャルメディアなどのプロモーションなどを担当。マスメディアを使ったプロモーションや大規模な販促フェアの展開なども仕掛けた経験を持つ。
「もともと、Webマーケティングは広告販促企画部が主幹の仕事なので、目的はいわゆるO2O施策です。Webから店舗へお客さまに来ていただくことですね。O2Oを目的にいろいろなプロモーションを行っていますが、最近求められることは多角化しています。広告販促企画部に加えて、CRM推進部という部署を兼務しています。ローソンは5,000万人以上の会員を抱えるPontaカードの加盟企業なのですが、CRMの推進と一緒に販促をするという方針です」
LINE公式アカウント開設「やります」と即答した理由
ローソンは2012年6月に、企業向けLINE公式アカウントの提供がスタートしたタイミングで、第一弾の企業の一社としてアカウントを開設した。それから約7か月間、LINEマーケティングに取り組んでいる。
「NHN Japanさんに企業向け公式アカウントのお話をいただいて、『やります』と即答でお返事しました。これはやっておかないと、後悔することになる予感がしたので、アカウントを開設しようと即決しましたね。
LINEマーケティングの予算は、もともと年間で持っているWeb予算から充当しました。新しく始めるプロモーションをLINEの費用へと集約した感じですね」(白井さん)
FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアとは異なり、アカウントを開設する際に安くはない費用がかかるLINE。その活用に踏み切ったのは、「このタイミングで取り組んでおかないと、他社に後れをとってしまう」という危機感であった。LINEという新しいマーケティングプラットフォームの秘める力をいち早く見出し、活用に踏み切ったことは、ローソンのWebマーケティング戦略の姿勢に通じるものがありそうだ。