アドネットワークからRTBへ進化した経緯
さて、これまではメディア視点でアドネットワークからSSP/RTBへの時代の移り変わりについて触れてきましたが、今度は広告主側のニーズから眺めていきましょう。なぜアドネットワークからDSP/RTBへの進化が求められたのでしょうか?
アドネットワークの仕組みは以下のように真ん中に位置するアドネットワークが全ての広告取引結果データを取得して、広告主と媒体社の最適なマッチングをするサービスです。
 
  マッチングのパフォーマンス次第では広告主や媒体社は他のアドネットワークに切り替えるリスクがあり、アドネットワークはマッチングの最適化エンジンを強化する必要があります。実はこれには弊害があって、CTRやCVなどパフォーマンスの良い広告主には沢山の広告在庫を提供するのですが、その反面、パフォーマンスの悪い広告主にはほとんど広告在庫が供給されません。つまりアドネットワークは広告主が運用コントロールを思い通りにすることができません。購入単価を上げる以外は、アドネットワークから供給される広告在庫で我慢するしかありませんでした。
このような背景があり、真ん中の仕組み(アドネットワーク)が自動でマッチングするのではなく、広告主が独自に自社に必要な広告枠、必要なユーザーを定義して、その条件に合致する場合に能動的に購入を行えるRTBの仕組みが登場しました。DSPを使えばRTB経由で1インプレッション単位毎に、広告主が必要な媒体・広告枠やそれを閲覧しているユーザーを、自社の判断で買うことができるようになります。
 
  もちろん他社と入札が競合する場合もありますが、アドネットワークのように自動的に決まってしまうのではなく、上記図のように全ての在庫の中から、本来自分が買いたい在庫に入札をすることができます。また、入札が競合していない、まだ他社が見つけていないパフォーマンスの良い広告在庫を探し、購入する事も可能となります。
このように入札が競合し単価が上がるだけではなく、広告主が独自に媒体の価値を見直すことができること、これがアドネットワークとDSP/RTBの大きな違いです。そして、このような運用が普及するにともない、媒体社側もSSP/RTB経由での広告取引件数を向上させることが相互に実現するのです。

 
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                    
                     
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                
                                 
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                    
                                     
                                
                                 
                                
                                 
              
            