ネット広告にクリック以外の評価基準を
――サブタイトルに「Beyond click」とありますが、クリックやコンバージョン以外の指標で広告が評価されるのは、ネットメディアとしてはありがたい兆候です。
「僕も前職でマーケターの経験がありますが、クリックは重要な指標ではあるけれど、それを追うだけがマーケターの仕事ではないはずです。CTRが0.1%なら、ランディングページに飛んだのは1,000人に1人ですが、残りの999人が『見て』いたことをまったく評価しないのはおかしい。それを見てブランドを好きになったとか、商品を覚えたとか、そういった指標もとっていかないと、インプレッションやネットメディアそのものの価値も上がっていかないのではと思います」
――マストヘッドをフル活用できるようなクリエイティブは、日本でも作れるようになっているのでしょうか。
「今回参加していただいた広告主さまは、内製・外製どちらのパターンもあるようです。マストヘッドだけでしか使えない技術というのはありませんが、マストヘッドのような枠がそもそも少ないので、リッチなクリエイティブを表現できる限られた場かなと思います。
ネット広告は、クリック等のために『今なら1,980円!!』といったような直接的な表現が目立ちます。それが悪いわけではないのですが、リッチメディア広告なら『◯◯社はこういう格好いいクリエイティブを作る企業だ』といったような、ブランドイメージの向上ももたらすことが可能です。
こうした『場』は、クリエイターにとっても励みになるのではないでしょうか。GoogleではHTML5を推奨していますが、そういった新しい技術を学ぶ動機の1つになってくれればと考えています」

――最後にメッセージをお願いします。
「ご参加いただいている6社の広告主さまは、それぞれ特徴ある、おもしろいクリエイティブを作ってくださっています。2月19日からのクリエイティブウィークをご覧いただいて、『ネット広告ってこんなにおもしろいことができるんだ』という気づきを得ていただければと思います」
――ありがとうございました。
・2月19日(火) キリンビール
・2月20日(水) 日産
・2月21日(木) ユニクロ
・2月22日(金) 富士フイルム
・2月23日(土) バンダイナムコゲームス
・2月24日(日) ワコール