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世界各国のマーケターがSLCに集結!「Adobe Digital Marketing Summit 2013」

モバイル・ソーシャル・オーディエンスデータの切り口から見る米国デジタル広告最新事情

ソーシャル広告:広告活用方法に革命を起こす「LinkedIn」

 続いて『Adobe Media Optimizer: What lies ahead for social advertising themes and trends』のセッションでは、ソーシャルプラットフォームの提供事業者として、Tumblr社のLee Brown氏、LinkedInのWill Hambly氏、ソーシャルを戦略的に運営する専門家として、LevelwingのSteve Parker氏、Admosis MediaのBrooke Angles氏がパネルとして登壇した。

 米国のソーシャル広告は、2016年までに46億ドル(約4,508億円)から92億ドル(9,016億円)まで拡大すると言われている。しかしながら、ソーシャル広告はRepeatability(再現性)に問題があるため、効果測定が非常に難しいとされ、広告関係者は頭を抱えている。ただし、パネラー達の意見として、戦略的なプランをたてる事を大前提としながらも、有効なマーケティング手法であると意見がそろった。

 本セッションで特に興味深かったのは、BtoBのソーシャルプラットフォームであるLinkedInの活用だ。日本ではまだ利用数は少なく、Facebookがビジネス利用も兼ねているような状況だが、米国ではLinkedInは完全にビジネス・プロフェッショナルが参加するSNSとして定着している。

 LinkedInのターゲティング広告は、BtoB、BtoCそれぞれで活用されているが、広告の活用方法にレボリューション(革命)が起っているという。例えば、BtoCの広告では、プロフェッショナルが参加しているSNSということで、ラグジュアリーブランドや金融商品の広告に効果があるという。その中でも、『Context(事象の背景)』を考慮することが重要だとし、とある自動車メーカーは、プロフェッショナルのキャリアチェンジ(=転職)というコンテクストを上手く活用し、経歴を更新したユーザーをターゲットとした新車の広告キャンペーンを展開したという。

 また、ソーシャル広告におけるクリエイティブはまだまだ試行錯誤が続いているとしながらも、新しい取り組みに挑戦しているという。例えば、ソーシャル広告で発生したユーザーとのエンゲージメントや会話のなかから、広告のメッセージやイメージ、ストーリー等の戦略を決めて行く手法が試されているという。このListening Experience(傾聴)がソーシャルを活用したマーケティング戦略上のひとつの重要な作業だそうだ。

 ソーシャル広告は、手法自体が新しいだけでなく、広告主の担当者から広告代理店、専門業者間のコミュニケーションもまだ充分に確立されていないため、オペレーションや組織設計にも取り組まなければならないと指摘された。

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DMP/オーディエンスマネジメント:外部サイトとのデータ連携が、消費者の態度変容を可視化する

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大山 忍(オオヤマ シノブ)

米国大学卒業。外資系企業を経て2000年にネット広告効果測定ツールを提供するベンチャーに創業メンバーとして参画。その後、バリューコマース株式会社と合併し、アフィリエイトシステムの開発企画やマーケティングマネージャーを務める。

2007年1月にオムニチュア株式会社(現Adobe)に参加、コンサルティングサービスを立ち上げる。ビジネスコンサルタントとして米国のベストプラクティスを日本の課題やニーズに合わせて提供、ウェブ解析やガバナンス(データ主導の組織・仕組化)...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2013/05/16 10:00 https://markezine.jp/article/detail/17714

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