86%の消費者は良いレビューのあるウェブサイトから多く購入する
昨今における消費者の購買行動の最大の変化は、店舗での購買行動だ。ExactTargetのR.J.Talyor氏は「米国消費者の83%は、店舗内にいるときにモバイル端末で商品を見ている」ことを挙げ、Sam's ClubのScott氏は「84%の消費者はオンラインや店舗で購入する前にオンラインで調べており、70%の消費者は購入する前にオンライン上のレビューを見ている」と指摘する。
大画面で操作性のよいスマートフォンやタブレット端末の普及と同時に、高速回線による定額ネット接続、TwitterやFacebookなどのSNS、専用アプリ、カスタマーレビューの普及により、いつでもどこでもネットにアクセスできる環境が構築され、消費者のライフスタイルの変化はもとより、購買行動にも大きな変化が起きている。

また、Forrester ResearchのSucharita氏は「2015年、これらのウェブの売上とウェブに影響を受けた店舗の売上は、ウェブに影響を受けていない店舗の売上を超える」と予想する。もはや小売業者においても、スマートフォンやウェブはなくてはならない存在になっていることを、これらのデータは裏付けている。
そのような中で、消費者のカスタマーレビューに対する期待は、今まで以上に高まっている。3MのClaire氏は「89%の消費者は家族や友人からのおすすめ商品を確認するためにオンラインの情報を見る。そして、86%の消費者は良い評価やレビューのあるウェブサイトからより多く購入する。また、63%の消費者はレイティング&レビューがあるウェブサイトは価値があると思っている」と提示する。
オムニチャネル化の加速
そして「最近のキーワードの中で本物は“オムニチャネル”だ」とForrester ResearchのSucharita氏は指摘する。

スマートフォンの登場・普及により、お店に行く前、店舗の中でも商品情報やレビューや価格などをチェックし、そのままお店で商品を購入、もしくはお店で商品を見てネットで購入するなど、オンラインや店舗などすべての流通チャネルを統合し、どこからでも購入できるオムニチャネル化が加速している。

また一方で、ExactTargetのR.J. Talyor氏は、オムニチャネル化を促進する購買プロセスに対応したクロスチャネルマーケティングのフレームワークを提示した。このクロスチャネルマーケティングではOne to Oneで消費者に寄り添うことが必須だが、その施策の効果として「消費者に対してパーソナライズされた商品レコメンドを入れると売上が12~25%アップする」とも提示する。