「量的広告」と「質的広告」という考え方
こうしたネイティブアドの広がりに伴って、今ネット広告が「量的広告」と「質的広告」の2つに整理して考えられ始めている、と指摘する。
これまでネット広告は、圧倒的に刈取り型に効果を発揮してきた。「AIDMAモデルを考えると、ある程度の量を出稿して最後のアクションを獲得するのが、バナー広告に代表されるこれまでのネット広告でした。ですがスマホが一般化し、サービスごとに最適なUIが採用されるようになって、それに即した形での出稿によってユーザーに気付きや興味・理解を促進できるネット広告が実現しました。それが質的広告であり、Antennaが推進するコンテンツ型ネイティブアドです」と説明する。
ブランドイメージを損ねずに、的確かつ自然にスマホユーザーへ訴求できるコンテンツ型ネイティブアド。これがナショナルクライアントを中心に待望されていたことは、メーカーや流通小売、外食、交通、官公庁からラグジュアリーブランドまで、誰もが名を知る300以上の企業・団体がすでにAntennaへ出稿していることから明らかだ。広告主の事業規模からも、ほとんどのケースでマス広告/プロモーションと併用されている。
企業を大切にするブランドの世界観を保ち、自然とファンを増やすようなプロモーション施策は、従来のスマホ広告では難しかった。それをAntennaは、300を超える公式メディアパートナーからの良質な記事コンテンツと、ユーザーの心地よさにこだわったUIで実現し、日々改良を続けている。
マーケティングプラットフォームとしてのAntennaの可能性
広告主がAntennaをマーケティングに活用するにあたって、①オウンドメディア送客を目的としたコンテンツマーケティング、②スマホ媒体特性を生かしたイベント・新商品告知、③主に若年層へのブランド訴求テレビCM/動画連動、の3つが主な目的だという。
例えば①では、化粧品メーカーがオウンドメディアへの送客を目的に、同媒体に使用している画像やテキストを広告コンテンツとして展開。また不動産メーカーでは、検討期間が非常に長い商材のブランディングに、企業色を抑えて自社コンテンツを自然に出稿し、ブランドイメージを確立している。
②では消費財メーカーにて、商品が登場する朝のシーン、夜のシーンをユーザーの閲覧時間帯に合わせて配信。また最近のスマートフォンならではの例としては、テレビ局の番組宣伝・映画予告にも活用されている。通常画面に加えて、放送開始日・上映開始日にはAntennaのトップページから選択できる「今日の情報」のコーナーにも掲載されるため、視認率が高まる。
また、③には自社の動画コンテンツの有効活用策として、テレビCMやWeb動画、電車内トレインチャンネル用動画の転用が始まっている。企業広告やCSRの訴求としても有効で、最近では食品メーカーのCSR活動を紹介する1分半の動画がよく閲覧され、ユーザーの反響も非常に大きかったという。
現在、テレビ局、雑誌社、ラジオ局、新聞社や放送局とのアライアンス施策なども始動。「コンテンツ型ネイティブアドの世界観を、提携メディア様や広告主様とともに、徹底的に追求していきたい。そしてAntennaのユーザーに対して、雑誌のような気づき、出会い、そしてワクワク感を提供し続けていきます」と荒川氏。今後のさらなる飛躍が期待される。