CPA50%ダウンを実現したFacebook活用施策
ライスフォースの全般的なマーケティングの課題は、自社通販サイトの新規購入者の増加だ。そしてその重要なKPIとして、トライアルキットの購入を設定している。その目的に向けて、「類似オーディエンス」「ウェブサイトカスタムオーディエンス」機能を活用して、Facebook広告を配信している。
ウェブサイトカスタムオーディエンス:自社のウェブサイトに来訪した人を、Facebookでセグメントして、広告を配信できるリターゲティング機能。
具体的には「ウェブサイトカスタムオーディエンス」により、自社通販サイトを訪れたFacebookユーザーに向けて、1週間以内にニュースフィード広告を表示した。すでに購入歴のあるユーザーは除外して配信して効率を高めることで、CPAの50%削減に成功した。
スマートフォンだけで購入・申込みまで完結させるには?
2014年11月時点におけるFacebookの日本におけるMAUは2,300万人。そして日本のユーザーの95%はスマートフォンでFacebookを利用しているという。(参考記事はこちら)
一方で、「スマートフォンではすき間時間に検索、最終的な購入はPCで行う」というデバイスをまたいだ生活者の購買行動への対応に頭を悩ませている企業も多い。トライアルキットの購入をKPIにおくライスフォースだが、スマートフォンユーザーの多いFacebookに広告を出稿して、そのまま最終的なCVに結び付く確立は高いのだろうか。

スマートフォンユーザーが、Facebookのニュースフィードで見た広告からトライアルキットの申込みまで、一連の流れで完結するのかをたずねたところ、「スマートフォンからそのままお申込みいただくお客様もたくさんいらっしゃいます」と同社 販売促進部 オンラインマーケティング課 課長の飯島貴志氏は語る。実際のところ、ライスフォースの顧客においてもスマートフォンユーザーは増加しており、その対応は重要視すべき課題の一つと捉えているという。
「スマートフォンからの購買率を上げていくために、ターゲットに合わせてLPを工夫しています。また技術的な面では、お客様の情報入力の手間を省くためにツールを導入したり、改善を進めています。スマートフォンからでも、PCと同じように負担なくお客様が購入できるように、試行錯誤しています」(飯島氏)
挑戦しやすい環境がFacebookのプラットフォームには整っている
Facebook広告の特徴は、ユーザーのニュースフィードの中に、コンテンツと一緒に広告が表示されることだ。ユーザーは自分の友だちの日常などを知るためにFacebookに滞在しているので、その中で読み飛ばされない広告を作ることが重要になる。ユーザーの興味関心を引く、広告クリエイティブをつくるノウハウについてたずねてみた。すると「Facebook広告のクリエイティブは流行り廃りがとてもはやい」と飯島氏。

「例えばとても効果が良いクリエイティブでも、翌週にはぱたりと効果が下がることも。他のメディアにおいてもクリエイティブの流行り廃りはありますが、Facebookは他に比べて早いですね。そこで我々としてはどのような対策をすればいいのか?そこはまだ模索中で、手探りながらも試行錯誤しています。
ただ、Facebookのプラットフォームは、挑戦しやすい環境が整っています。PDCAをどんどん回して、なんとか勝ちパターンを見つけたい。でも、ライスフォースを世の中に広めていく手段は広告だけではありません。広告だけでなく、大きな意味でFacebookのプラットフォームを活用して、これからもブランドの価値観を多くの方に伝えていきたいです」(飯島氏)