結論:お客が来る=お店が繁盛するではない
結局、Webサイトにおいて、CVRというのは総訪問者数に占める購買者数の割合でしかありません。よく問題になるのは、「購買」の責任者は営業部で、Webサイト運営は別部署で…などという場合で、一方はCVRを気にしても、他方はUUやPVの方が断然大切な数字だったりすることです。
ですから、やはり企業の戦略と十分にすり合わせて、Webサイトの目的を明確にしておくことが望ましいと言えます。
例えば、Amazon.comのようなビジネススキームであれば、CVRはそのビジネスの正否を判断するもっとも重要な効果測定指標になるわけです。ちなみに、Amazon.comの場合、CVRは5~10%と言われていますが、一般のECサイト(オンラインショップ)の場合、どんなに訪問者数は多くてもCVRはせいぜい1%前後というのもよくある話なのです(筆者の経験では、ほとんどは1%以下だと思います)。
もちろん、このCVR向上の施策の根幹は、商品力のアップと価格訴求なのかもしれません。しかし、商品購入に至るまでの「快適性」を考慮するだけでも相当な効果があるということは、すでに実証されている事実なのです。
そのためには、まず自社サイトがどのように見られているのか、誰がターゲット顧客なのか、設定目標と実像をすり合わせながら、常に軌道修正していく工夫が必要です(PDCAフローのCheckとActionに相当します)。
この是正過程では、客観的な検証データが必要になりますので、顧客のProfileと行動履歴を常に入手しながら、各種のテストで次のベクトルを見つけ出すようにしてください。その具体的手法についてはDRMのノウハウを活用できますので、また別の機会に詳しく述べたいと思います。