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「本屋が本を売る」ために人力をフル活用 丸善&ジュンク堂スマホECサイトの役割を考える

 欲しい本が決まっているなら、Amazonへ。では、リアル書店を運営する「丸善&ジュンク堂」がネット通販で提供するものとは? スマホサイトが果たす役割を中心に考えました。

「在庫表示」「取り置きサービス」でネット専業にはない価値を

 まず、丸善&ジュンク堂のスマホサイトで評価したいのは、店舗の在庫を確認することができるという点です。今、自分が探している本のある・なしを、お店に行く前に知ることができます。

 手に入れたい本があるから書店に足を運んでみたけれど、在庫がなかった。その手間とがっかりを避けるために、Amazonで買うという人も多いのではないでしょうか。

 また、「本」という商品の特性を考えると、実際に手にとって読んでみないと買いたいかどうかわからない、というユーザーもいるでしょう。そういったニーズに対し、実際の本を取り置いて中身を確認できる、「かんたん取り置きサービス」を提供しています。

 ネット専業のAmazonでは「なか見!検索」を提供し、書籍の内容を一部、ネット上で見ることができますが、実際に手にとって見ることはできません。

 Amazonができないことをやることが、問答無用で価値があるとは思いませんが、このサービスは、実店舗を運営している丸善&ジュンク堂だからこその価値だと考えられます。

 よって、丸善&ジュンク堂のスマホECサイトは、注文ツールとしての意味ではなく、店頭の商品在庫を確認し、取り置き予約をすることができるツールで、店舗送客をナビゲーションするサイトだと言えるでしょう。

 店舗へ来店してもらうことができれば、スマホサイトから取り置きした本だけではなく、その他の本・雑誌の「ついで買い」も期待できます。

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この記事の著者

株式会社モバイルコマース 代表取締役 飯野勝弘(イイノ カツヒロ)

日本IBM株式会社にて法人営業後、大手通販会社の通販部門責任者を経て、2000年に株式会社エムティーアイ(JASDAQ)執行役員モバイルコンテンツ事業部長として、公式コンテンツ500サイト以上の立ち上げを経験。現在、株式会社モバイルコマース代表取締役として、全国の通販企業のスマホサイトコンサルティング業務と開発運営を行う。主業務に「売上の上がるスマホサイトの改善」大企業からの指名発注が多い。現在のCVR...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/03/21 14:00 https://markezine.jp/article/detail/22175

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