海外成功事例に見る、新しいカスタマージャーニー
調査の結果からデジタルチャネルがビジネスの中心になっていることがわかった。では、具体的にどのような施策をとれば成功に導くことができるのだろうか。加藤氏は2つの海外事例を紹介した。
3億人と様々なチャネルでのOne to Oneを実現
LIVE NATIONは、米国最大手のチケットプロバイダー兼コンサートプロモーターだ。同社では3億人以上の会員データを保有しており、さらに各会員に約4,000件の属性データが付随している。同社では、セースフォースの「Salesforce Marketing Cloud(以下、Marketing Cloud)」を活用して、顧客満足度を高めながらコンサート数を増やすことなく、収益性を向上させている。
Marketing Cloudでは、全インタラクションの効果測定を行える。そのため、3億人それぞれの好みを熟知したうえで、メールやアプリなど最適な方法で、最適なコンサート情報を最適なタイミングでレコメンドすることができているという。
さらに、モバイルアプリでは単なるチケット購入だけでなく、コンサート会場到時からコンサート終了後まで、様々なメッセージやコンテンツを提供。コンサート体験をより良いものにすると共に、コンサート以外の体験も提供している。
150か国で顧客とダイレクトなコミュニケーションを
世界約150か国で展開している世界最大手の家電メーカーElectroluxは、2つの課題を抱えていた。ひとつは、メーカーであるがゆえに顧客と直接コミュニケーションをとる機会が非常に少ないこと。そして2つ目が、商品のコモディティ化だ。店舗に並ぶ商品は消費者にとって「どれも似たようなもの」になりつつある。そのような中で選ばれる、つまり、競合をリードするためには、業界の中で際立った存在になる必要があるのだ。
同社は課題の解決として、顧客のソーシャルでの声を聞いて関わりを深めること、及び、あらゆる場所で商品の提案を実現することを目指した。この、新しいソーシャルマーケティングのために活用されているのが、「Salesforce Social Studio」だ。
「Social Studioに備わる4つの機能『コンテンツの管理・ソーシャルリスニング・お客様とのエンゲージメント・分析』によって、新しいお客様とのカスタマージャーニーを創出しています」(加藤氏)
最新“デジタル・マーケティングの動向”をチェック!
「MarkeZine Day 2015 Spring」にて加藤氏が紹介した2015年市場調査の詳しい内容が、レポートになりました。9か国、5,000人のマーケティング担当者の意見から見えてくる最新トレンド。ぜひ、ご確認ください!
ダウンロードはこちらから。