SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

事例で探る!デジタル時代の「共創マーケティング」

様々な企業の共創マーケティングにコアファンが協力!共創コミュニティ「オレンジページ サロンWEB」


主役は会員、生活が楽しくなる場所を目指す

――サロンWEBについて、社内の反応はいかがですか?

髙谷氏:編集部では、コミュニティの意見を活かした雑誌の企画づくりが始まっています。編集長もコミュニティの反応に期待しています。リアルな読者の声が集まることで、自分たちが発信している雑誌が、どのように受け止められているかを知ることができますので。

――最後に、今後はどのような展開をお考えなのか教えてください

髙谷氏:オレンジページのコミュニティには、生活者の声が集まっています。企業が何かを調査したい時に頼ってもらえるような、生活者と企業が一緒に様々なことを考えられる場所にしたいです。自社コミュニティを持っている企業でも、当社のコミュニティをセカンドオピニオンとして活用していただけるといいですね。

 もちろん、主役は集まっていただいた会員です。読者にとって、ここに来たら生活や暮らしが楽しくなるヒントがもらえる。自分の声を発信する達成感、企業や社会に貢献できるやりがい、生きがいを感じて、幸せになれるという場所にしたいです。

 オレンジページは、読者がちょっと手を伸ばせば届くような生活、ステキになるノウハウを発信してきたコンテンツ力、消費者の心に届く変換力があります。それをコミュニティでも、もっと出していきたいです。

 また企業が伝えたいことをオレンジページを通して発信するという、触媒としての役割もあると考えています。つまり、企業からのメッセージをオレンジページ読者の言葉に変えることができれば、読者と類似した生活者層に伝わるメッセージを作ることができるでしょう。コミュニティは始まったばかりですが、読者がついてきてくれているという実感があります。ですから、まずは少しずつ実績を作っていきたいですね。

コアファンの育成から活用へ

 オレンジページの場合、読者との関係構築をこれまで地道にやって来た素地があり、それがコミュニティ内で活躍するコアファンを育成してきたと言えます。また、取材を通して、オレンジページ社自体の組織文化にも「読者とともに歩む」という文化が醸成されているように感じました。

 このように育成してきたコアファンを自社の資産としてコミュニティでまとめ、他社の共創マーケティングのプラットフォームとして、企業とコアファンのWin-Winの関係を作る事例は今後増えてくると思います。

 加えて、感心したのは社内説得のプロセスです。共創コミュニティの構築は、どの会社でも社内説得に時間がかかります。髙谷氏はワークショップやMROCを事前に実施し、小さな成功体験を積み重ねて、社内を巻き込んでいきました。このプロセスは、多くの企業でも参考になるのではないでしょうか?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
事例で探る!デジタル時代の「共創マーケティング」連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

宮本 昌尚(ミヤモトマサナオ)

 株式会社トライバルメディアハウス 共創マーケティング部 部長。アクセンチュアのITコンサルタントを経て現職。ソーシャルメディアの黎明期から、ソーシャルメディアマーケティングの戦略策定や、オウンドメディアのソーシャル化支援、リスク対策、国内外のFacebookページ構築運用支援のプロジェクトマネージャーを勤める。その後、共創マーケティング部を立ち上げ、コミュニティの戦略策定から商品の企画提案を担当。過去に担当したクライアントはキリンビール、KFC、P&am...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

深谷 歩(フカヤ アユミ)

株式会社 深谷歩事務所 代表取締役
ソーシャルメディアやブロクを活用したコンテンツマーケティング支援を行う。Webメディア、雑誌の執筆に加え、講演活動、動画制作も行う。またフェレット用品を扱うオンラインショップ「Ferretoys」も運営。深谷歩事務所公式サイトhttp://officefukaya.com

著書に 『小さなお店のLINE@集客・販促ガイド』(翔泳社)/ 『SNS活用→集客のオキテ』(ソシム)
『小さな会社のFacebookページ制作・運用ガイド』(翔泳社)/ 『小さな会社のFacebookページ集客・販促ガイド』(翔泳社)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2015/06/16 17:48 https://markezine.jp/article/detail/22423

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング