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LINEビジネスコネクトで実現するスマホ時代の1to1コミュニケーション

約2,000万円を投資したなんぼやのLINEビジネスコネクト施策「LINE査定」、費用対効果に迫る!

LINE査定後の来店率は13%ほど

 同社がLINEビジネスコネクトを活用したLINE査定を始めたのは、2015年3月のことだ。その活用を始めたきっかけについてたずねたところ、「時代にあったLINEというツールを使いたいと前々から考えていた」と嵜本氏は語る。

 「リユース業界でLINEを大々的に活用する前例がなかったこともあり、なかなかハードルが高かったのですが、LINEさんにご相談させていただき、LINEビジネスコネクトを活用したLINE査定のリリースにこぎつけました」

 なんぼやのLINE@アカウントの友だち数は、2015年6月現在で12,000人弱。実際に、LINE査定による1日の問い合わせ件数は、1日平均で70~90件ほどに上る。LINEで気軽に売りたい品物を査定し、おおよその価格を知ることができた顧客の来店を促す設計だ。しかしながら、LINE査定後に実際に店舗に来店している人は13%程度だという。

 「4月にLINE査定をしたお客様が2,257名。そのうち、実際に来店したお客様が302名で、約13.4%の方が実際の来店にもつながっています。裏を返すと、86%の方が査定したものの、来店というアクションに繋がっていないということです。いかに効果的に店舗への来店動機につなげられるかは、大きな課題です。LINE査定は開始したばかりですが、今後はより精度を高めていきたい」

LINExオフライン広告を組み合わせたクロスチャネルプロモーション

 同社はLINE査定を始めたタイミングで、テレビCMや電車の窓上広告、スクランブル交差点の大型ビジョン、新聞広告など、クロスチャネルプロモーションを実施した。4月のプロモーション費用は3月分の約10倍にのぼり、また売上は約2.2億円ほど増加したという。

 「テレビCMや電車の窓上広告は、実は今年初めて取り組みました。取り組んだ大きな理由としては、なんぼやの知名度向上です。というのも、これまでWEB広告に力を入れてきましたが、競合他社と比較すると、サービスブランド名での検索ボリュームが少ないという課題がありました。ということは、知名度を向上させ、『なんぼや』という検索を増やすことができれば、よりシェアを伸ばしていくことができるはず。なので、知名度を上げるためのアクションとして、テレビCMをはじめ、マス広告を含めたクロスチャネルプロモーション施策を大々的に実施するに至りました」

 しかしながら、「今回のプロモーション施策の全てが効果的に来店につながったとは考えていません」と嵜本氏は指摘する。

 「テレビCMを見た人に対するアンケート調査を行いましたが、正直なところ手ごたえのある結果は出ていませんでした。実際のところ、キャンペーン施策が直接的な売上にどれほど寄与したかというと、粗利が3,000~4,000万円ほど増えた程度でしょうか。そこにかかった広告費からすると、費用対効果は決して高いとは言えません。ただ、潜在的な顧客層に対して、なんぼやというブランドの認知を広めるなど、未来のお客様の創出につなげる施策として、前向きな投資だったと評価しています。オフラインの広告に触れた方たちが、今後なんぼやのHPに訪れた時に、『あの時のCMの会社か』と親近感を感じて、成約率が上がればと期待しています」

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LINE施策に投資した費用は約2,000万円、そのリターンは?

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/06/01 10:00 https://markezine.jp/article/detail/22473

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